ASIAN STARは24年12月期大幅増収増益予想
- 2024/2/14 09:45
- 決算発表記事情報
(決算速報)
ASIAN STAR<8946>(東証スタンダード)は2月13日の取引時間終了後に23年12月期連結業績を発表した。前回予想(23年12月25日付で下方修正)を上回り営業・経常増益で着地した。中国投資家向け事業において期中に利益貢献が実現できた。そして24年12月期は大幅増収増益予想としている。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。株価は安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。24年12月期大幅増収増益予想を評価して出直りを期待したい。
■23年12月期は営業・経常増益、24年12月期大幅増収増益予想
23年12月期の連結業績は売上高が22年12月期比14.6%減の21億25百万円、営業利益が10.8%増の53百万円、経常利益が11.8%増の47百万円、親会社株主帰属当期純利益が26.0%減の40百万円だった。
前回予想(23年12月25日付で下方修正、売上高21億01百万円、営業利益21百万円、経常利益14百万円、親会社株主帰属当期純利益14百万円)を上回り営業・経常増益で着地した。中国投資家向け事業において期中に利益貢献が実現できた。なお親会社株主帰属当期純利益は前期計上の特別利益(違約金収入34百万円)が剥落したため減益だが、前回予想を上回った。
不動産販売事業は売上高が36.5%減の7億15百万円、営業利益(全社費用等調整前)が19.7%増の87百万円だった。不動産相場並びに建築資材高騰などを背景として開発を慎重に吟味しているため大幅減収だった。不動産管理事業は売上高が1.7%増の5億89百万円、営業利益が17.6%減の1億20百万円だった。営業費用が増加した。不動産賃貸事業は売上高が4.4%減の3億87百万円、営業利益が28.1%減の63百万円だった。投資物件の一部売却により賃料収益が減少した。不動産仲介事業は売上高が11.4%増の4億45百万円、営業利益が7.3%増の94百万円だった。経済活動再開に伴って増収増益だった。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が4億67百万円で営業利益が49百万円の損失、第2四半期は売上高が4億円で営業利益が33百万円の損失、第3四半期は売上高が5億68百万円で営業利益が37百万円の損失、第4四半期は売上高が6億90百万円で営業利益が1億72百万円だった。
24年12月期の連結業績予想は売上高が23年12月期比73.0%増の36億78百万円、営業利益が76.2%増の94百万円、経常利益が86.5%増の88百万円、親会社株主帰属当期純利益が151.5%増の75百万円としている。
重点施策として、不動産管理事業では安定的な収益獲得と新規管理受託件数増加、不動産販売事業では横浜エリアを中心とした販路拡大と販売戸数増加、都内のマンション買取再販の強化、不動産仲介事業では投資用および居住用物件の積極的な斡旋による取扱件数の増加、タワーマンションなど大型物件の斡旋強化、不動産賃貸事業では稼働率維持と管理契約内容見直しによる収益増加、投資事業では中国および日本企業との協業による本邦不動産投資案件の吟味などを推進する。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。
■株価は下値固め完了
株価は安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。24年12月期大幅増収増益予想を評価して出直りを期待したい。2月13日の終値は83円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS3円17銭で算出)は約26倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS91円13銭で算出)は約0.9倍、そして時価総額は約20億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)