【どう見るこの株】アミタHDは前期業績下方修正を直後の増益転換予想業績でリカバーしてストップ高

 アミタホールディングス<2195>(東証グロース)は2月20日、100円高(15.43%高)の748円とストップ高し6連騰している。今年2月8日につけた直近安値555円からの底上げ幅を拡大させている。同社株は、今年2月6日に前2023年12月期業績を下方修正して株価が下ぶれたが、直後の2月13日に発表した12月期決算で今2024年12月期業績の増収増益転換を予想したことがリカバリー・ショットとなり、脱炭素関連株買いが増勢となった。テクニカル的にも株価水準が、すでに下ぶれ前を上回り、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆していることも、追撃材料視されている。

■北九州循環資源製造所では半導体向けのシリコンリサイクル設備が今夏に完成・稼働

 同社の前12月期業績は、トランジションストラテジー事業では、脱炭素・循環型の事業創出・事業変革を統合支援する「CYANO PROJECT」の受注が後ずれし、サーキュラーマテリアル事業ではセメント原料や非鉄金属原料の取扱量が、計画比減少したことなどから期初の連続増収増益予想が2ケタ減益転換で着地した。これに対して今12月期は、売り上げ48億900万円(前期比6.0%増)、営業利益5億4000万円(同14.6%増)、経常利益5億9900万円(同12.8%増)、純利益3億7100万円(同20.4%増)と2ケタ増益転換を見込んでいる。

 トランジションストラテジー事業では、昨年11月に連携した三井住友リース・ファイナンスとの事業具体化を進めて受注を上乗せし、サーキュラーマテリアル事業でも、国内半導体メーカーの生産回復に対応して北九州循環資源製造所で増設しているシリコンリサイクル設備が今年夏にも完成・稼働させ、海外事業ではマレーシア事業の取扱量復調・拡充に加えてマレーシアに設立した海外統括会社によりインドネシアでの事業化検討を加速させることなどが寄与する。配当は、前期に増配した年間4円配当を継続予定である。

■GC示現で上昇トレンド転換を示唆しまず戻り高値750円奪回

 株価は、昨年5月にインドネシアのセメント大手との廃棄物処理事業連携の基本合意でストップ高を交えて1003円高値まで買われ、この後も数々の循環型ビジネスの進展で高値反応する場面もあったが、四半期業績の伸び悩みでは下値を探り、株式分割(1株を3株に分割・基準日2022年9月30日))の権利落ち後485円まで調整した。同安値からは下げ過ぎとして底上げし、ペットボトルキャップ循環利用実証試験完了が加わりストップ高を交えて750円の戻り高値までリバウンドした。同戻り高値から前期業績の下方修正で555円安値まで突っ込んだが、今期業績の増収増益転換予想で即リバウンドし25日線が75日線を上抜くGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。まず戻り高値750円を奪回し昨年5月高値1003円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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