■月間生産能力25万枚へ、欧州での生産拠点設立も検討中
日本碍子<5333>(東証プライム)は3月7日、パワー半導体モジュール向け絶縁放熱回路基板の生産能力を2026年度までに現在の約2.5倍に増強すると発表した。これにより、車載用途などの市場拡大に対応し、2030年度の売上高200億円達成を目指していく。
現在、窒化ケイ素製セラミック基板を使用した絶縁放熱回路基板の製造は、製造子会社NGKセラミックデバイスとNGKエレクトロデバイスの山口工場、マレーシア工場で行われている。今回の投資により、月間生産能力は約10万枚から25万枚へと増加し、投資額は約50億円に上る。さらに、欧州市場への供給体制強化のため、欧州での生産拠点設立も検討中である。
絶縁放熱回路基板は、EVやHEVのモーター制御用インバーターなどに使用され、パワー半導体の安定駆動に不可欠である。日本ガイシの窒化ケイ素製基板は、独自の接合技術により高い信頼性と放熱特性を実現。世界的なEV化の進展に伴い、需要が拡大しており、中長期的な市場拡大が見込まれる。NGKグループは、2050年のカーボンニュートラルとデジタル社会への事業転換を目指し、新事業での売上高1000億円以上を2030年に達成する計画である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)