■株主還元の積極化などに期待と思惑が強まる
熊谷組<1861>(東証プライム)は3月19日、一段高で始まり、取引開始後は6%高の4275円(230円高)まで上げ、2014年以来の4200円台に進んでいる。香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが保有割合を増やしたことが判明したと18日の夕方に伝えられ、思惑含みになった。これまでの保有比率7.07%から「14日時点で10.21%まで高めた」(日経速報ニュース3月18日18:42)と伝えられた。
熊谷組は、2023年5月に「株主提案に関する書面受領および当社取締役会意見に関するお知らせ」を発表し、OASIS INVESTMENTS Ⅱ MASTER FUND LTD.より株主提案を受領したと開示している。建設株は、このところ、大林組<1802>(東証プライム)が3月4日に今期末配当予想の大幅な増額修正を発表して以降、株主還元の積極化やPBR(株価純資産倍率)向上に向けた取組の積極化が期待されて動意を強める銘柄が増えている。投資ファンドの動きはこうした思惑買いを助長させるとみられている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)