【マーケットセンサー】地政学リスクの影響―東京市場の挑戦と戦略
- 2024/4/22 10:52
- コラム
■地政学リスクが高まる中での投資戦略
東京株式市場22日の前場は、一時前週末比443円高まで上昇したが、上値の重い展開となっている。米国の長期金利の高止まりと中東情勢の緊迫化により、先週は大きな下落を記録し、2カ月ぶりの安値に落ち込んだ。米国の長期金利の高止まりは、好調な決算発表でカバー可能とされていたが、半導体関連株の市場予想を下回る決算発表が続き、政策金利引き下げの後ずれによるハードランディングへの懸念が再燃している。イスラエルとイランの報復攻撃は自制されるとの観測もあるが、エスカレーションの不安は残る。
■投資家の選択肢と市場の見通し
今週の市場は、米国金利と中東情勢による緊張感の高まりにどう対応するか、難しい判断を迫られる。ゴールデンウイーク前の業績発表に備えて現金ポジションを高める戦略や、米国市場の動向に注目することが考えられる。また、急落市場で逆行高した銘柄に注目し、ピンチをチャンスとする逆張り策も一つの選択肢である。
■市場の動向と個別銘柄へのアプローチ
19日のプライム市場では、鉱業、海運、医薬品の3業種のみが上昇し、日経平均株価の構成銘柄では、19銘柄のみが上昇し206銘柄が下落した。この中から個別撃破銘柄にアプローチする方法が、投資家にとっての新たな戦略となり得る。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)