ネオジャパン、中間配当も検討、「流通株式時価総額」の基準充足に向け引き続き各種の取組みを推進、24日現在では充足
- 2024/4/24 17:28
- IR企業情報
■配当は25年1月期に4円増の27円を予定、26年1月期は31円をめざす
ネオジャパン<3921>(東証プライム)は4月24日午後、上場維持基準の適合に向けた計画書に基づく進捗状況等について開示し、2024年1月31日時点では唯一「流通株式時価総額」の基準を充たしていないため、引き続き各種の取組みを進めて行くとした。ただ、その後の株価上昇などにより、4月24日現在の株価では時価総額基準をほぼ上回っている。
【ストック型売上の安定的な成長を基盤とした業績の向上】
ストック型のクラウドサービス売上高は、2024年1月期において前年同期比9.8%増、サポートサービス売上高は前年同期比5.3%増と、着実に増加した。特に、AppSuiteクラウドは前年同期比31.8%増と大きく増加し、今後も高い成長を継続できるよう取り組んでいく。
当初計画に基づき実施したテレビCMについては、当社製品・サービスの認知度向上に貢献したと判断しているが、Web広告など他の媒体での広告宣伝との費用対効果等を勘案し、25年1月期はテレビCMの実施は計画しないこととし、Web広告等により当社製品・サービスの認知度向上に努めていく。
製品・サービスのバージョンアップによる機能強化・改善については、主力製品・サービスであるdesknet’s NEO、AppSuiteのバージョンアップを23年3月および9月に実施し、利用ユーザーの意見を反映した機能改善やChatGPTとの連携などを実施した。2023年8月には「日経コンピュータ」誌による「日経コンピュータ顧客満足度調査2023-2024」グループウエア/ビジネスチャット部門の総合満足度で1位を獲得した。「信頼性」の項目で特に高い評価を得ており、継続的な製品・サービスのバージョンアップの成果であると考えている。
また、新サービス開発については米国子会社のリソースを活用し準備をすすめており、25年1月期中に新サービスの提供を開始することを計画している。このほか、官公庁でのクラウドサービス利用拡大を見込み、24年1月期よりISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)取得に向けた準備を開始した。
24年1月期は、当初増収減益の計画だったが、上記の取組などにより連結売上高をはじめ各段階利益も当初計画を上回り、増収増益となった。計画書において開示した26年1月期の業績目標(売上高78.7億円、経常利益17.0億円、当期純利益11.7億円)の達成に向けて、各種取組みを推進する。
【株主還元施策の強化】
株主還元施策については、株主に対する利益還元を重要な課題の一つとして認識しており、長期にわたる安定的な経営基盤の確保や将来の事業拡大のために必要な内部留保の充実を図りつつ、経営成績に応じた利益還元を行うことを基本方針としている。具体的には、配当性向30%以上を目標とし、今後の事業環境を勘案して決定することとしている。
24年1月期は、当初計画どおり1株当たり23円(配当性向35.7%)を定時株主総会の議案としており、8期連続の増配となる予定。また、25年1月期は、4円増加の1株当たり27円(配当性向34.4%)計画している。さらに、26年1月期は、計画書に記載のとおり1株当たり31円を目標としている。利益還元の機会を充実させる観点から中間配当の実施について検討を進めていく。
【IR活動強化による当社認知度の向上】
機関投資家を対象とした決算説明会を年2回開催するとともに、機関投資家以外の投資家に対しては当日の動画を当社IRサイトで公開するとともに、当日の書き起こし資料も公開してイル。また、決算説明会を開催していない第1四半期および第3四半期についても決算短信を補足する決算説明資料を作成し公表してイル。また、機関投資家との1on1ミーティングは、23年1月期の19回に対し、24年1月期は31回と対話の機会が増加した。個人投資家向けの説明会を24年1月期において1回開催した。こちらも、決算説明会と同様当社IRサイトにおいて動画で視聴できるようにしている。
外国人投資家に向けた英文開示の充実については、22年1月期の決算短信より英文の決算短信の同日開示を継続して行っている。また、23年1月期の株主総会招集通知(狭義の招集通知)について英文での開示を開始した。このほか適時開示資料(一部)や決算説明会資料についても英文での開示に取り組んだ。25年1月期においても、引き続きIR活動強化に努める必要があると認識している。
【流通株式比率の向上】
計画書に記載のとおり、株式会社東京証券取引所の定義に基づく非流通株式の保有株主であった当社元取締役の大坪克也氏の持株比率(2024年1月末:14.95%)を縮減し、流通株式への移行を促進する方向で協議をすすめてきた。協議を継続してきた結果、24年3月に公表したとおり、同氏の保有する株式を自己株式として取得することとした。これは、自己株式として取得することが、短期間に市場で売却された場合の需給バランス及び市場価格に与える影響の軽減や資本効率の向上に資すると判断したことによる。
24年3月14日に自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)により、同氏の保有株式のうち85万株を取得したことにより、同氏の持株比率は9.78%となった。これにより、24年1月末時点で当社が把握している株券等の分布状況等をもとに当該自己株式取得の影響を加味して流通株式比率を計算すると約51%となり、計画書で目標としていた50%を上回る水準となった。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)