エイトレッドは25年3月期増収増益・8期連続増配予想

(決算速報)
 エイトレッド<3969>(東証スタンダード)は4月25日の取引時間終了後に24年3月期の非連結業績を発表した。増収増益で7期連続増配と順調だった。主力のクラウドサービスX-point Cloud、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksが好調に推移し、積極投資による人件費や減価償却費などの増加を吸収した。そして25年3月期は増収増益で8期連続増配予想としている。クラウドサービスの拡大に加え、ストック収益が積み上がる収益構造であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は安値圏でモミ合う形だが煮詰まり感を強めている。好業績や連続増配を評価してモミ合いから上放れの展開を期待したい。

■24年3月期増収増益と順調、25年3月期増収増益・8期連続増配予想

 24年3月期の非連結業績は、売上高が23年3月期比15.4%増の25億01百万円、営業利益が5.1%増の10億50百万円、経常利益が5.4%増の10億53百万円、当期純利益が6.5%増の7億13百万円だった。配当は23年3月期比2円増配の26円(第2四半期末13円、期末13円)とした。7期連続増配で配当性向は27.3%となる。

 増収増益と順調だった。主力のクラウドサービスX-point Cloud、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksが好調に推移し、積極投資による人件費や減価償却費などの増加を吸収した。

 製品別の売上高は、クラウドサービスX-point Cloudが新規導入企業数の増加やパッケージ型X-pointからの移行により23.2%増の10億73百万円、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksが新規導入企業の増加や新バージョン(23年8月4日~)へのアップセルなどで17.2%増の11億36百万円、パッケージ型X-pointがクラウドへの移行に伴う新規ライセンス販売終了(22年3月)で10.8%減の2億90百万円だった。Cloud比率は2.7ポイント上昇して42.9%となった。全体のストック売上高比率は第1四半期が87.8%、第2四半期が77.6%、第3四半期が79.4%、第4四半期が77.1%だった。

 営業利益(+51百万円)の変動分析は、クラウドサービス売上増加で+2億02百万円、パッケージ売上増加で+1億31百万円、人件費増加で▲85百万円、減価償却費増加で▲60百万円、クラウドインフラコスト増加で▲50百万円、広告宣伝費増加で▲23百万円、その他で▲64百万円だったとしている。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億40百万円で営業利益が2億06百万円、第2四半期は売上高が6億32百万円で営業利益が2億76百万円、第3四半期は売上高が6億39百万円で営業利益が2億69百万円、第4四半期は売上高が6億88百万円で営業利益が2億97百万円だった。第4四半期は売上高、営業利益とも四半期ベースで過去最高となった。

 25年3月期の非連結業績予想は、売上高が24年3月期比11.9%増の28億円、営業利益が11.4%増の11億70百万円、経常利益が11.0%増の11億70百万円、当期純利益が9.8%増の7億84百万円としている。配当予想は24年3月期比6円増配の32円(第2四半期末16円、期末16円)としている。8期連続増配予想で予想配当性向は30.6%となる。

 製品別売上高の計画はCloudが27.1%増の13億65百万円、AgileWorksが5.8%増の12億02百万円、X-point(22年3月に新規ライセンス販売終了)が20.0%減の2億32百万円の計画としている。Cloudは引き続き需要が拡大基調であり、24年7月からのX-point Cloudの新価格体系開始も寄与する見込みだ。さらにAgileWorksクラウド版(24年3月リリース)の認知度向上にも注力する。

 営業利益(+1億20百万円)の変動計画は、クラウドサービス売上増加で+2億91百万円、人件費増加で▲1億15百万円、減価償却費増加で▲62百万円、クラウドインフラコスト増加で▲22百万円、その他で+28百万円としている。

 25年3月期は増収増益で8期連続増配予想としている。クラウドサービスの拡大に加え、ストック収益が積み上がる収益構造であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価はモミ合い煮詰まり感

 株価は安値圏でモミ合う形だが煮詰まり感を強めている。好業績や連続増配を評価してモミ合いから上放れの展開を期待したい。4月25日の終値は1379円、今期予想PER(会社予想のEPS104円71銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の32円で算出)は約2.3%、前期実績PBR(前期実績のBPS608円12銭で算出)は約2.3倍、そして時価総額は約103億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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