【株式市場特集】GW需要と円安・ドル高で浮上!中くらい投資の候補株
- 2024/4/30 08:26
- 特集
■藤田観光など上方修正済み銘柄が狙い目、決算発表前に高値予約しておくのも有効
大型連休の好調な需要と円安・ドル高によるインバウンド需要の上乗せが期待できる銘柄群が、中くらい投資の候補株として浮上している。特に注目すべきは、すでに業績を上方修正済みでありながら、割安な水準にある銘柄群だ。藤田観光<9722>(東証プライム)をはじめ、ホテル株、ホテル関連株、旅行代理店株、鉄道・航空の交通機関株など幅広い業種にわたる。これらの銘柄は、連休明けの5月9日に予定されている今期第1四半期決算発表を前に、高値予約しておくのも有効な投資戦略となるだろう。
■ホテル株、ホテル関連株にはまだ割安株が残り電鉄株の一角にも超割安株
業績上方修正組の割安ホテル株は、グリーンズ<6547>(東証スタンダード)、ABホテル<6565>(東証スタンダード)、常磐興産<9675>(東証スタンダード)、京都ホテル<9723>(東証スタンダード)と続く。株価は、この業績修正とともに一時、年初来高値をつける場面があったものの往って来いの調整となって割安水準に甘んじており、連休明け予定の業績発表とともに再騰展開も想定される。このほか割安ホテル株にはポラリス・ホールディングス<3010>(東証スタンダード)が一角を占め、今3月期業績を下方修正したワシントンホテル<4691>(東証スタンダード)もPER12倍台の評価にとどまる。電鉄株も、鉄道部門の乗車人数の回復と運賃値上げ、ホテル事業の上ぶれで業績を上方修正した割安株が少なくない。相鉄ホールディングス<9003>(東証プライム)は、連休前の26日取引時間中に発表した3月期決算で、今期業績の続伸を予想したものの、市場予想を下回るとして年初来安値を更新したが、PERは12倍台と割安である。5月10日に決算発表を予定している京浜急行電鉄<9006>(東証プライム)も、業績を2回上方修正しており、PER評価は、固定資産売却益の上乗せでわずか4倍台と超割安である。
ホテル向けの食器洗浄・衛生管理のスチュアード事業のCSSホールディングス<2304>(東証スタンダード>やホテル向けのリネン製品のレンタルの白洋舎<9731>(東証スタンダード)も割安である。また東リ<7971>(東証スタンダード)は、今年4月20日に集計中の3月期業績についてインバウンド向けのホテルリニューアル需要が寄与するとして3回目の上方修正を発表し、PER評価は6倍台にとどまる。旅行代理店の割安株としてはアドベンチャー<6030>(東証グロース)、ベストワンドットコム<6577>(東証グロース)、KNT-CTホールディングス<9726>(東証スタンダード)が上げられる。
■新線効果のJR西日本を筆頭にJR株や割安オンパレードの航空株も存在感
交通機関の割安株としてはJR各社が目立っており、きょう30日に決算発表予定のJR西日本<9021>(東証プライム)、JR東海<9022>(東証プライム)、5月9日に決算発表のJR九州<9142>(東証プライム)と続く。このうちJR西日本は、能登半島地震の影響は残るものの、今年3月に開業した北陸新幹線の敦賀延伸の新線効果が期待される。
航空各社も割安株のオンパレードでJAL<9201>(東証プライム)、ANAホールディングス<9202>(東証プライム)、スカイマーク<9204>(東証グロース)、スターフライヤー<9206>(東証スタンダード)と続く。このうちANAは、連休前の26日取引時間中に3月期決算を発表し、今期純利益は、減益転換予想で市場コンセンサスを下回ったが、株価は、逆行高しており、PER評価も13倍台にとどまる。このほか羽田空港で国内線・国際線の航空機の航空燃料を供給するため400億円を投資して第2貯油基地を建設する三愛オブリ<8097>(東証プライム)も、目下集計中の3月期業績を上方修正し増配も予定しており、関連割安株の一角を形成する。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)