NECと阪大、顔認証技術の適正利用に向けたガイドとリスクアセスメント手法を策定

■産学共創でELSIへの配慮を推進、社会実装における課題解決へ

 NEC<6701>(東証プライム)と大阪大学は5月9日、顔認証技術の適正利用に向けたガイド「顔認証技術の適正利用に向けた10の視点」とリスクアセスメント手法「リスクアセスメントフレームワーク」を策定したと発表。

■10の視点
・視点1.顔認証技術を使う必要性があるか。
・視点2.取得するパーソナルデータは必要最小限であるか。
・視点3.取得するパーソナルデータの処理プロセスをプロバイダー事業者、サービス事業者およびステークホルダーが把握しているか。
・視点4.サービスの精度や生じるかもしれない偏り(バイアス)を把握しているか。
・視点5.顔認証が誤った場合に利用者に大きな不利益が生じないように配慮されているか。
・視点6.顔認証技術を使えない人/使いたくない人を公平に扱う仕組みになっているか。
・視点7.利用者本人が納得してサービスを利用していると確信できるか。
・視点8.顔認証および他サービスとの連携により、意図しない影響が生じないか検討されたか。
・視点9.利用者および社会へのリスクと対応に関して、プロバイダー事業者とサービス事業者との対話が適切になされているか。
・視点10.運用開始後の事後検証が想定されているか。そのような仕組みがあるか。

 近年、顔認証技術の利活用が広がる一方、法令順守に加え、倫理的・法的・社会的課題(ELSI)への配慮も必要不可欠となっている。

 同ガイドとフレームワークは、産学共創の共同研究を通して策定されたものであり、ELSIの抽出と対応策を検討するための指針となる。

 今後、両者は本ガイドとフレームワークを実践していくため、ELSIに配慮した事業開発の標準プロセスなどの研究・策定に取り組んでいく。

 さらに、NECの顔認証技術のユースケースを題材に、社会実装における課題解決に取り組み、先端技術がNECのPurposeである「安全・安心・公平・効率で誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現」に寄与する新たなイノベーションモデルの構築を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■7日間摂取試験でBCAAやタウリン増加、血液健全性を維持  吉野家ホールディングス<9861>(…
  2. ■日本味と匂学会で優秀発表賞を受賞、応用研究に期待  花王<4452>(東証プライム)は9月24日…
  3. ■GHG削減価値をデジタル証書化、荷主に割り当て  商船三井<9104>(東証プライム)は9月19…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る