松田産業は今期の営業利益6.9%増を見込み年間配当は70円(10円増)を予定

(決算速報)
■貴金属リサイクル事業を電子材料に加え宝飾業界などへも拡大

 松田産業<7456>(東証プライム)が5月13日の夕方に発表した2024年3月期の連結決算は、売り上げ構成比約7割の「貴金属関連事業」が増収減益となり、「食品関連事業」は増収増益となった結果、連結ベースでの売上高は前期比2.7%増の3605億27百万円となり、営業利益は同32.3%減の93億56百万円、経常利益は同23.8%減の105億51百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同24.9%減の72億86百万円となった。

 貴金属関連事業は、宝飾分野からの貴金属リサイクル取扱量増加や金相場が堅調に推移したことから、売上高は前連結会計年度に比べ増加したが、主力顧客であるエレクトロニクス業界の電子デバイス分野は、在庫調整は進んだものの需要回復には至らず、セグメント営業利益は前期比41.5%減となった。

 一方、食品関連事業では、物価上昇に伴い個人消費には停滞感があり、原材料価格や物流コストなども高止まりの状況が続く市場環境となった中で、畜産品、農産品の販売量は増加し、販売価格も上昇したことからセグメント営業利益は同30.4%増加した。

 今期・25年3月期は、貴金属関連事業の主力顧客であるエレクトロニクス業界の電子デバイス分野が緩やかに改善する見通しの中、宝飾業界など他分野への展開も拡大し、貴金属リサイクルの取扱量、販売数量の増加、及び産業廃棄物処理受託の確保拡大を図る。また、食品関連事業では、海外拠点の活用を含めて調達力をさらに強化し、顧客ニーズを的確に捉えた営業活動を行い、安全・安心・安定供給を根本に、差別化で販売量を拡大し、収益の確保を図る。

 連結業績見通しは、売上高を3800億円(前期比5.4%増)とし、営業利益は100億円(同6.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は76億円(同4.3%増)。年間配当は1株につき70円(前期比10円の増配)を予定し、中間35円、期末35円の見込みとした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る