ケンコーマヨネーズの24年3月期は中期計画の成果現れ大幅増益、V字型の急回復

(決算速報)
■外食分野を中心に回復が進み、ファストフード向けの拡大戦略も上乗せ

 ケンコーマヨネーズ<2915>(東証プライム)が5月13日の夕方に発表した2024年3月期(2023年度)の連結決算は、次の成長へ向けた中期経営計画『KENKO Transformation Plan』(2021年度~2023年度)の仕上げに相当し、売上高は前期比7.7%増の887億24百万円となり、営業利益は前期の28倍の29億49百万円、親会社株主に帰属する当期純利益も同5.6倍の27億35百万円とV字型の急回復を実現した。

 純利益は18年3月期の過去最高額28億77百万円に迫った。年間配当は1株30円(前期比13円の増配)とした。

 2023年度までの中期計画では、社会と企業の共存を目指すための「変革」を基本方針とし、4つのテーマとサステナビリティ方針を軸に取り組んできた。4つのテーマは、(1)BtoBtoC:消費者の皆様に当社を直接知っていただく機会を増やす、(2)イノベーション:将来の地球環境を見据え、環境保全を意識した中からNew KENKOを創り出す、(3)構造改革:基盤事業の成長を目指すための改革実行、(4)グローバル:グローバル事業の基盤強化。

 23年度は訪日外国人の旅行消費額の過去最高などにより外食分野を中心に売上高の回復が進み、ファストフード向け分野を中心に売上拡大を進めた効果が発現した。原材料価格は高水準で推移したが、前年度から進めたマヨネーズ類の価格改定が浸透した上、タマゴ加工品およびサラダ・総菜類の価格改定も実施した。また生産効率の向上等の収益改善を進めた。

 今期・25年3月期(2024年度)は、新たな経営計画を策定し、更なる収益性・生産性の向上に取り組む。連結業績見通しは、売上高を900億円(前期比1.4%増)とし、営業利益は32億円(同8.5%増)、経常利益は33億円(同6.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は22億60百万円(同17.4%減)とした。年間配当は1株34円を予定(前期比4円の増配)する。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■千葉県匝瑳市で画期的な太陽光発電技術の共同実証実験  積水化学工業<4204>(東証プライム)と…
  2. ■NNP技術を用いた高速計算でCMPスラリーのメカニズムを初めて解析  レゾナック・ホールディング…
  3. ■生きものの文章を読みながら、楽しく読解力が身につく  学研ホールディングス<9470>(東証プラ…
2024年9月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■9月相場を制するのは高配当株!安定収入と株価上昇の両立を目指す  9月の株式市場は、日米の政治情…
  2. ■「ホンダラ行進曲相場」の最終イベントの中間配当権利取りではランク上位銘柄をマーク  株式相場は、…
  3. ■日本の埋蔵隠れ資産66兆円を狙え!金価格上昇で活況を呈するリユース市場  今週のコラムは、金価格…
  4. ■「二日新甫」の9月相場はアップサイドでもダウンサイドでも金関連株になお「ラストリゾート」余地  …

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る