【狙い場・買い場】三菱瓦斯化学の今期66%営業増益、連続増配、リバウンド含み

狙い場・買い場

三菱瓦斯化学<4182>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現。連続増配含みと観測されており注目したい。

同社は、天然ガス系化学品、芳香族化学品、機能化学品、特殊機能材の4つのカンパニーを柱に、基礎化学品からファインケミカル、機能材料まで、独創性の高い製品を提供している。天然ガス系化学品カンパニーでは天然ガスを原料としたメタノールとアンモニア及びそれらのケミカルチェーンを幅広い分野に展開。また、バイオテクノロジーの利用やエネルギー資源の開発も進めている。芳香族化学品カンパニーでは超強酸HF-BF3の利用技術を要に、メタキシレンチェーン、芳香族アルデヒド、芳香族ポリカルボン酸などを中心に展開している。機能化学品カンパニーでは非塩素系漂白剤や工業用酸化剤として使われる過酸化水素、電子工業用洗浄剤を中心に展開している。特殊機能材カンパニーでは半導体パッケージ基板などに使われるプリント配線板用積層材料など電子部品や脱酸素剤「エージレスR」を中心に幅広い分野に向けて品質保持のトータルソリューションを提供している。

今2016年3月期第2四半期業績予想は、売上高3100億円(前年同期比15.7%増)、営業利益110億円(同74.4%増)、経常利益170億円(同25.8%減)、純利益140億円(同31.6%減)を見込んでいる。

通期業績予想は、売上高620億円(前期比17.1%増)、営業利益250億円(同66.7%増)、経常利益370億円(同11.9%減)、純利益290億円(同33.1%減)を見込んでいる。年間配当は16円(同2円増)と連続増配を予定している。

第1四半期は、JSP等の連結子会社化等が寄与し増収。 電子材料やポリカーボネートシート・フィルムの販売数量減少したが、円安及び原燃料安による採算改善し、営業大幅増益。メタノール市況の下落やブルネイ国生産拠点での定期修繕実施等により海外メタノール生産会社に係る持分法利益が減少したことから、経常減益だったものの、投資有価証券売却益の計上や特別損失の減少により特別損益が改善し、第1四半期純利益は114億7800万円(前年同期比8.3%増)と増益を確保しており、業績は順調に推移している。

株価は、6月11日につけた年初来の高値761円から9月7日安値527円と調整し、二段下げ終了。同29日安値529円と売り直されて下値確認から上昇している。2018年3月期営業利益400億円目標の中期経営計画に基づいて中核事業を中心とした既存事業の収益力強化、不採算事業の再構築、新規事業の創出と育成、グループ全体の経営効率改善、持続的成長を支える「質」の向上に今16年3月期から取り組んでいるが、業績は順調に推移しており、中長期で注目される。今期予想PER8倍台・PBR0.67倍と割安感があり、配当利回り2.7%と利回り妙味がソコソコあるほか、来17年3月期増配含みと観測されており、仕切り直しの展開が期待されそうだ。

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