【どう見るこの株】光フードサービスは1Q業績過去最高更新、4000円台固めから上昇へ

■最安値を覗くも初決算の1Q最高業績を手掛かりに下値抵抗力を示唆

 光フードサービス<138A>(東証グロース)は、前日6日に20円安の4095円と4営業日続落した。東証グロース市場指数が、1.53%安と続落し年初来安値水準でのもみ合いに終始したことが波及し売り増勢となった。ただ今年3月11日につけた3980円を前に4000円台では下げ渋る動きもみせ下値抵抗力を示唆した。同社株は、今年2月28日に東証グロース市場と名証ネクスト市場に同時に新規株式公開(IPO)され、IPO後の初決算となる今2024年11月期第1四半期(2023年12月~2024年2月期、1Q)業績を4月12日に発表しており、同1Q業績が、1Qとして過去最高を更新して着地したことを見直して売られ過ぎ修正買いも交錯した。6月から実施の一人4万円の定額減税が、同社の独自ビジネスモデルの立呑み店舗の常連客増加につながるとの期待も、フォローの材料視されている。

■3店舗を新規出店し年60回以上来店の常連客は前年同期比39%増

 今期1Q業績は、売り上げ6億500万円(前年同期比17.9%増)、営業利益6700万円(同35.2%増)、経常利益5100万円(同5.2%増)、純利益2900万円(同13.5%減)で着地し、純利益は、法人税等調整額の影響で減益となったが、売り上げ、営業利益、経常利益は1Qとして過去最高となった。同社は、「10坪のイノベーションを起こす」をスローガンにする居酒屋チェーンで、店舗面積の小さい立呑み業態の「焼とん大黒」、「立呑み魚椿」などを全国の乗降客の多い駅前にドミナント出店する独自ビジネスモデルを展開し競争優位性を発揮している。1Qは、年間60回以上来店する常連客が、前年同期比39.1%増となり、既存店売り上げも同15.0%増と続伸したほか3店舗を新規出店して合計店舗数が56店舗となり、店舗面積の一坪当たりの収益を最大化するためセントラルキッチン方式を採用し、2カ所に拡大させたセントラルキッチンがフル稼働したことなどが要因となった。

 今11月期通期業績は、1Q業績が計画通りに推移しているとしてIPO時予想を据え置き、売り上げ25億4200万円(前期比14.3%増)、営業利益3億1200万円(同19.0%増)、経常利益2億9200万円(同14.8%増)、純利益2億300万円(同1.1%増)と見込んでいる。なお期末の店舗数は、前期末の54店舗から62店舗へ拡大を予定している。また中期経営計画では2025年11月期72店舗、2026年11月期84店舗へ拡大させ、将来的には2038年に600店舗を目標にドミナント出店を推進することを目標にしている。

■PER18倍の4000円台固めからまず最高値調整幅の3分の1戻しへ再発進

 株価は、2660円を公開価格にIPOされ公開初日は買い気配を切り上げたまま推移し、2日目に5850円で初値をつけ初値比ストップ高となる上場来高値6850円まで買い進まれる高人気となった。同高値後は、高人気の反動やIPOラッシュも重なってストップ安も交えて上場来安値3980円まで調整した。同安値後は売られ過ぎ修正に今期1Qの過去最高業績も加わって6040円までリバウンドしたが、足元では東証グロース市場の波乱展開も波及して5日移動線に上値を抑えられながら4000円台下位まで再調整し値固めを続けてきた。PERは18.4倍と売られ過ぎを示唆しており、4000円台を固めまず最高値から最安値までの調整幅の3分の1戻しの4936円へ向け再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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