鹿島、国内初の2ノズル自動吹付け機を開発、オペレーター1名で高精度な施工を実現

■自動吹付け技術と建込みガイダンスシステムにより安全性と生産性が向上

 鹿島<1812>(東証プライム)は6月10日、山岳トンネル自動化施工システム「A⁴CSEL for Tunnel」の開発において、2ノズル吹付け機の自動化に成功したと発表。従来、2名の技能者が操作していた吹付け作業を、1名のオペレータがキャビン内から操作できるようになり、作業時間を半減させるとともに生産性が飛躍的に向上した。また、このシステムにより、安全性も大きく向上した。

 同社は「A⁴CSEL for Tunnel」において、熟練技能者不足や労働災害の発生率の高さ、生産性の低さといった課題に対応するための技術開発を進めている。特に、トンネル工事の吹付け作業においては、2023年に高精度の自動吹付け技術を実証したが、さらなる作業時間短縮が課題であった。そこで、2ノズル自動吹付け機を開発し、エレクタ付きで人が切羽近傍に立ち入らずに支保工の建て込みを可能にした。

 新開発の2ノズル自動吹付け機は、切羽形状の測定結果に基づき、最適な吹付けパターンを決定し、計画通りに作業を行う制御プログラムを搭載している。また、建込みガイダンスシステムにより、支保工の建込みを遠隔操作で行うことが可能となり、従来必要だった5~6名の作業を1名で行えるようにした。これにより、大幅な省人化と安全性の向上が見込まれる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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