ゼリア新薬工業、アコチアミド塩酸塩水和物の欧州・米国・カナダ地域における機能性ディスペプシア治療剤としての開発および販売契約締結

 ゼリア新薬工業<4559>(東証プライム)は6月19日、Agastra-Lab s.r.l.(本社:ベルギー テュビーズ、Chief Executive Officer:Dr. Alain Vandenberghe、「Agastra社」)と、ゼリア新薬が創製したアコチアミド塩酸塩水和物について、欧州・米国・カナダ地域における機能性ディスペプシア※1治療剤(Functional Dyspepsia、FD)としての独占的開発および販売に関する契約を締結したと発表。

 アコチアミド塩酸塩水和物を有効成分とする「アコファイド錠100mg」は、2013年にゼリア新薬が日本で製造販売承認を取得した世界初のFD治療剤で、効能効果としてFDにおける食後膨満感、上腹部膨満感、早期満腹感を有する。同製品は消化管の副交感神経終末において、神経伝達物質アセチルコリンの分解酵素であるアセチルコリンエステラーゼを特異的に阻害してアセチルコリン量を増加させ、FDの原因となる低下した胃運動および胃排出能を改善するものと考えられている。

 Agastra社は、機能性消化管障害治療に関する世界的な権威であり同障害のガイドラインを策定するローマ委員会の委員長や多数の製品の臨床開発に専門家として携わっているJan Tack教授(ベルギー ルーヴェン大学)、および長年にわたりJan Tack教授と共にFD治療剤の臨床開発を推進してきたDr.Vandenbergheら、FDの治療および治療剤開発に関する深い経験と極めて高い専門性を有するメンバーらが取締役を務める会社である。

 同社は、今回の契約締結が欧州・米国・カナダのFD患者さんのQOL※2向上につながることを期待するとともに、アコファイドのグローバル展開を推進していくとしている。

※1機能性ディスペプシア
 器質的疾患を認めないにもかかわらず、もたれ感や飽満感、みぞおちの痛みなどの上腹部を中心とする症状が持続する機能性疾患。致死的な疾患ではないものの、患者の生活の質(QOL)に及ぼす影響は大きいとされている。
※2QOL(Quality of Life)
 「生活の質」などと訳され、治療や療養生活を送る患者さんの肉体的、精神的、社会的、経済的、すべてを含めた生活の質を意味する。患者さんが自分らしく納得のいく生活の質の維持を目指すという考え方である。
(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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