KADOKAWAグループ、サイバー攻撃によるシステム障害の影響を明らかに、経理機能は7月初旬復旧目指す

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■出版物流は平常時の3分の1に減少、ニコニコサービスは段階的に再開

 2024年6月8日にKADOKAWA<9468>(東証プライム)グループは「ニコニコ」サービスを標的としたサイバー攻撃を受け、大規模なシステム障害が発生した。現在、全社を挙げて安全なネットワーク環境の構築に取り組んでおり、経理機能は7月初旬に復旧の見通しが立っている。出版製造は重版を優先しており、新刊は通常通りの製造を維持している。出版物流は既刊の出荷が平常時の3分の1程度であるが、新刊の出荷は通常通りである。今後も人的リソースの拡大などで事業への影響を最小限にとどめる方針。

 出版事業では、システムに依存しない対応を進めて製造と物流への影響を最小化している。電子書籍の配信遅延も現在は解消されている。Webサービス事業では「ニコニコ動画(Re:仮)」や「ニコニコ生放送(Re:仮)」などの臨時サービスを提供し、既存サービスの再開を進めている。MD事業においては商品の卸売に影響は限定的であり、オンラインショップの一部では代替認証機能の準備を進めている。臨時ページの設置などでユーザー対応を行っている。

 情報漏洩については外部専門機関と連携して調査を進めており、「ニコニコ」サービスの顧客クレジットカード情報は社内で保有していないため漏洩の心配はないという。7月中に調査結果を報告する予定。当期業績への影響は精査中であり、影響が確認され次第公表する。KADOKAWAは早期復旧を目指し、全力でシステムおよび事業活動の正常化に取り組むことを表明。関係者に対して多大なるご不便とご迷惑をおかけしていることを深くお詫び申し上げるとしている。

【詳細】

■影響を受けた主な事業
・出版事業:製造、物流
・Webサービス事業:ニコニコファミリー全サービス、ニコニコアカウントによる外部サービスログイン
・MD事業:一部オンラインショップ

■復旧状況
・経理機能:7月初旬復旧目指す
・出版製造:新刊は平常時と同水準、重版は優先順位をつけて対応
・出版物流:新刊は平常時と同水準、既刊は3分の1に減少
・Webサービス事業:ニコニコ動画(Re:仮)、ニコニコ生放送(Re:仮)、ニコニコ漫画(スマートフォン版)、Ni・coFTなどを再開、ニコニコチャンネルプラスは本日中に再開予定
・MD事業:出荷機能は概ね平常通り、一部オンラインショップにログイン障害

■情報漏洩
・調査中、現時点では顧客情報漏洩は確認されていない
・ニコニコサービスのクレジットカード情報は社内に保有していないため、漏洩リスクはない

■業績影響
・現時点では不明、判明次第公表

■今後の対応
・システム復旧と事業活動正常化に向けて全力を尽くす
(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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