ステムリム、栄養障害型表皮水疱症の遺伝子治療薬が特許登録、世界初の治療法確立へ大きく前進

■大阪大学との共同開発

 ステムリム<4599>(東証グロース)は7月8日、大阪大学大学院医学系研究科との共同研究で進めてきたPJ5:幹細胞遺伝子治療において、栄養障害型表皮水疱症を対象とした治療薬の用途特許を日本で登録したと発表。この特許は、栄養障害型表皮水疱症の根治治療を目的とした遺伝子治療技術を保護するものであり、ステムリムは今後、日本における独占的な事業展開が可能となる。

 栄養障害型表皮水疱症は、皮膚基底膜領域の接着構造蛋白群の遺伝子異常によって引き起こされる遺伝性の皮膚疾患である。この病気は出生直後から全身に熱傷様の水疱や潰瘍が発生し、重症の場合は致死となることもある。VII型コラーゲン遺伝子の異常が原因で、機械的な刺激により皮膚が容易に裂けてしまうため、患者は生涯にわたり水疱や潰瘍に悩まされる。

 今回の特許技術は、患者から採取した間葉系幹細胞にVII型コラーゲン遺伝子を導入し、再び患者の水疱へ戻すというもので、現時点で根治的治療法が存在しない栄養障害型表皮水疱症に対して有効な治療効果をもたらす。この用途特許は、ステムリムが創業時から目指してきた表皮水疱症の根治的治療法の確立において非常に重要なステップであり、今後の研究開発が一層加速することが期待される。ステムリムは現在、米国や欧州などでも特許出願中であり、世界的な事業化の独占性を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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