エイトレッドは25年3月期1Q順調、積極的な事業展開で収益拡大基調
- 2024/7/29 09:39
- 決算発表記事情報
エイトレッド<3969>(東証スタンダード)は7月25日の取引時間終了後に25年3月期第1四半期の業績(非連結)を発表した。利益面は売上原価の増加で小幅増益にとどまったものの、売上面は主力のクラウドサービスX-point Cloud、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksの導入企業数が増加して大幅増収と順調だった。そして通期の増収増益予想を据え置いた。クラウドサービスの拡大でストック収益が積み上がる収益構造であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は年初来高値圏から反落したが、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。
■25年3月期1Q順調、通期増収増益予想据え置き
25年3月期第1四半期の業績(非連結)は、売上高が前年同期比18.8%増の6億41百万円、営業利益が3.2%増の2億13百万円、経常利益が3.2%増の2億13百万円、四半期純利益が1.9%増の1億39百万円だった。
利益面は売上原価の増加で小幅増益にとどまったものの、売上面は主力のクラウドサービスX-point Cloud、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksの導入企業数が増加して大幅増収と順調だった。
製品別の売上高は、クラウドサービスX-point Cloudが新規導入企業数増加やパッケージ型X-pointからの移行により24.1%増の3億04百万円、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksが新規導入企業増加やメジャーバージョンアップによるアップセルなどで24.1%増の2億72百万円、パッケージ型X-pointがクラウドへの移行に伴う新規ライセンス販売終了(22年3月)で13.6%減の64百万円だった。
通期の業績(非連結)予想は据え置いて、売上高が24年3月期比11.9%増の28億円、営業利益が11.4%増の11億70百万円、経常利益が11.0%増の11億70百万円、当期純利益が9.8%増の7億84百万円としている。配当予想は24年3月期比6円増配の32円(第2四半期末16円、期末16円)としている。8期連続増配予想で予想配当性向は30.6%となる。
製品別売上高の計画はCloudが27.1%増の13億65百万円、AgileWorksが5.8%増の12億02百万円、X-point(22年3月に新規ライセンス販売終了)が20.0%減の2億32百万円の計画としている。Cloudは引き続き需要が拡大基調であり、24年7月からのX-point Cloudの新価格体系開始も寄与する見込みだ。さらにAgileWorksクラウド版(24年3月リリース)の認知度向上にも注力する。
営業利益(+1億20百万円)の変動計画は、クラウドサービス売上増加で+2億91百万円、人件費増加で▲1億15百万円、減価償却費増加で▲62百万円、クラウドインフラコスト増加で▲22百万円、その他で+28百万円としている。
増収増益で8期連続増配予想としている。第1四半期の進捗率は売上高が23%、営業利益が18%とやや低水準の形だが、クラウドサービスの拡大でストック収益が積み上がる収益構造であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は上値試す
株価は年初来高値圏から反落したが、ボックスレンジから上放れて基調転換を確認した形であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。7月26日の終値は1585円、今期予想PER(会社予想のEPS104円71銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の32円で算出)は約2.0%、前期実績PBR(前期実績のBPS608円12銭で算出)は約2.6倍、そして時価総額は約119億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)