■業績予想の増額修正は上期の上振れ分しか投影していない印象の見方
理想科学工業<6413>(東証プライム)は7月31日、急反発となり、取引開始後は8%高の3155円(214円高)まで上げ、約1週間ぶりに3100円台を回復している。31日の夕方に第1四半期決算と第2四半期・通期の連結業績予想の増額修正を発表し、自己株式の取得(自社株買い)も発表、日経平均が400円安と大反落する中で逆行高となっている。
第1四半期連結決算(2024年4~6月)は売上高が前年同期比15.8%増加し、営業利益は同2.1倍と大幅に回復した。これを受け、第2四半期と3月通期の連結業績予想を全体に増額修正し、第2四半期累計(4~9月)の営業利益は従来予想を15.8%上回る22億円の見込みに引き上げ、3月通期の営業利益は同14.3%%上回る56億円の見込みに引き上げた。通期予想には上期の上振れ分しか反映していない印象との見方があり、上期の好調が継続する場合、通期業績に上振れ余地が出てくることになる。
自社株買いは20万株(自己株式を除く発行済株式総数に対する割合0.61%)、取得総額5億円を各上限として、2024年8月19日から同年10月18日(約定ベース)までとした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)