ソフトクリエイトホールディングスは25年3月期1Q営業・経常減益だが計画を上回る水準、通期増収増益予想維持
- 2024/8/2 09:31
- 決算発表記事情報
(決算速報)
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東証プライム)は、8月1日の取引時間終了後に25年3月期第1四半期連結業績を発表した。前期の一過性収益の反動や人的資本投資によるコスト増加などで営業・経常減益だが、計画を上回る水準だった。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも売上高が順調に拡大した。そして通期の増収増益予想を据え置いた。積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。株価は地合い悪化も影響して水準を切り下げる形となったが、調整一巡して出直りを期待したい。
■25年3月期1Q営業・経常減益だが計画超、通期増収増益予想据え置き
25年3月期第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比6.7%増の70億99百万円、営業利益が15.1%減の10億67百万円、経常利益が9.6%減の12億25百万円、親会社株主帰属四半期純利益が5.5%増の8億53百万円だった。
前期の一過性収益(サイト運用収益を計上)の反動や人的資本投資によるコスト増加などで営業・経常減益だが、計画を上回る水準(計画比で売上高は2.9%増、経常利益は15.0%増)だった。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも売上高が順調に拡大した。
ECソリューション事業は、売上高が6.8%増の39億77百万円で、経常利益(全社費用等調整前)が5.8%減の9億76百万円だった。ECサイト構築売上高が伸長し、ECサイト売上拡大施策となるクラウドサービス売上高も伸長した。売上高の内訳はECサイト構築が5.7%増の26.9億円、デジタルマーケティングが2.4%増の8.1億円、ECクラウドサービスが23.3%増の4.7億円だった。
ITソリューション事業は、売上高が6.5%増の31億22百万円で、経常利益が11.5%減の5億31百万円だった。クラウドサービスやセキュリティ・インフラ構築が順調に拡大した。売上高の内訳はセキュリティ・インフラ構築が2.6%増の14.9億円、ITパッケージが13.5%増の4.2億円、ITクラウドサービスが19.2%増の6.4億円、IT機器が0.2%増の5.7億円だった。
通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が24年3月期比7.5%増の300億円、営業利益が6.0%増の54億80百万円、経常利益が6.1%増の56億80百万円、親会社株主帰属当期純利益が5.9%増の34億50百万円としている。配当予想は24年3月期比7円増配の55円(第2四半期末27円50銭、期末27円50銭)としている。5期連続増配で予想配当性向は40.0%となる。
引き続きECソリューション事業、ITソリューション事業とも伸長し、人件費などの増加を吸収する見込みだ。売上高の計画はECソリューション事業が8.7%増の169億円、ITソリューション事業が5.9%増の131億円としている。また経常利益(24年3月期比+3.3億円)の増減要因分析(見込み)は、売上総利益増加で+8.1億円、人件費増加で▲2.1億円、研修費増加で▲0.2億円、広告費増加で▲0.4億円、研究開発費増加で▲0.3億円、その他経費増加(税金等)で▲1.8億円としている。
なお半期別の計画を見ると、売上高は上期が前年同期比4.3%増の144億45百万円、下期が10.6%増の155億55百万円、経常利益は上期が10.3%減の24億14百万円、下期が15.1%増の30億66百万円で、下期偏重の計画としている。積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。
■株価は調整一巡
株価は地合い悪化も影響して水準を切り下げる形となったが、調整一巡して出直りを期待したい。8月1日の終値は1749円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS137円50銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約3.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS741円49銭で算出)は約2.4倍、そして時価総額は約482億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)