■米子会社の株式一部売却を予定し手取金の使途は、株主還元、成長投資など
サンケン電気<6707>(東証プライム)は8月16日、5%高の6984円(349円高)で始まった後8%高の7198円まで上げ、8月1日以来、約半月ぶりに7000円台を回復して出直りを強めている。8月14日に発表した第1四半期決算(2024年4~6月・連結)は各利益とも赤字だったが、翌日の株価は5円高と堅調に推移。「エフィッシモが株買い増し、サンケン25%に」(日本経済新聞8月16日付朝刊)と伝えられ、一段高となっていいる。
「旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントが、パワー半導体を手掛けるサンケン電気とアルミニウム圧延で国内最大手のUACJの株式を買い増したことが15日、分かった」(同)と伝えられた。サンケン電気の保有割合は23.58%から25.36%に拡大したという。
8月14日に発表した第1四半期決算(2024年4~6月・連結)はサプライチェーンでの在庫調整による影響などで売上高が前年同期比16.8%減となり、各利益は赤字だった。通期の業績予想は未定としているとした。ただ、7月に米国子会社アレグロ社の株式一部売却を決定しており、「この株式売却による手取金の使途につきましては、株主還元、24中計の成長投資、及び有利子負債削減等を予定」(決算短信より)とした。株主還元への期待が強まっている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)