プロパティマネジメント業界、紙の帳票類が抱える深刻な問題=インフォマート調べ

【プロパティマネジメント業界で働く274名へ調査】

 インフォマート<2492>(東証プライム)は、プロパティマネジメント業界(不動産に関する管理・運用を行う業務)におけるバックオフィスの課題に関する調査を実施した。調査対象は、同業界で働く274名の会社員で、主に帳票類の処理業務に従事する者たちが対象である。調査結果は、紙の帳票類の扱いが多くの問題を抱えていることを浮き彫りにした。

■年間93万円ものコストがかかる、紙の帳票処理の現状

 調査によれば、1ヵ月に処理される帳票類は平均723枚で、そのうち紙の書類は452枚に上る。また、紙の帳票類1枚の処理には平均8分がかかり、年間の人件費に換算すると約93万円に達する。このデータは、プロパティマネジメント業界の多くの企業が依然として紙ベースの作業に依存している現状を示している。

■8割以上が「紙の帳票をやめたい」と回答

 さらに、紙の帳票類のやり取りに関して、81.9%が「やめたい」や「効率が悪い」と感じていることが明らかになった。特に、23.9%が「無駄で効率が悪い」として、早急に紙の帳票の削減を望んでいる。こうした後ろ向きな回答は、業務の非効率さと従業員の負担を反映している。

 システムへの帳票転記作業に関しても、問題が浮かび上がった。約36.1%が「Excelやスプレッドシートから転記している」と回答し、7割以上がこの作業を「無駄だ」と感じている。また、半数以上が転記後の突合作業を問題視しており、こうした作業が業務全体の効率を阻害していることが指摘されている。

 今回の調査は、プロパティマネジメント業界が抱える深刻な問題を明らかにした。紙の帳票類やシステム転記作業の非効率さが、人件費の増加や業務の遅延につながっている。デジタル化の推進が急務であり、業務効率化とコスト削減のためには、アナログからデジタルへの転換が不可欠である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■使途不明の企業借入金が2割超に、金融機関の貸出にも影響  東京商工リサーチが実施したアンケート調…
  2. ■日常会話とオリジナルストーリーを楽しめる新感覚サービス  博報堂DYホールディングス<2433>…
  3. ■国内最大規模のダンスミュージックフェス、公式チケット先行受付開始  GMOインターネットグループ…
2024年9月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■アメリカ大統領選挙と利下げ効果、住宅関連銘柄に期待高まる  住宅関連株は厳しい経営環境にもかかわ…
  2. ■歴史は繰り返すのか?上方修正相次ぐ住宅関連株に再び脚光、今後の相場を占う  「歴史は繰返さないが…
  3. ■オーナーチェンジと成長するJリーグ、投資機会広がる  秋の到来とともに、スポーツ界では「天高く馬…
  4. ■優勝争いにオーナーチェンジも絡むJリーグ関連株に先手妙味  秋の諺で「天高く馬肥ゆる秋」がある。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る