■作業員の負担軽減・コスト削減も実現、2024年9月より順次施工開始
JR東海(東海旅客鉄道)<9022>(東証プライム)は8月23日、東海道新幹線の大規模改修工事における新工法の開発を発表した。開業から60年を迎える東海道新幹線の土木構造物を将来にわたって健全に維持するため、2013年度より予防保全の観点から大規模改修工事を進めてきた。
従来のコンクリート橋改修では、高耐食性めっき鋼板を使用していたが、新工法では軽量で高強度な炭素繊維シートを活用する。この新工法により、コンクリートの経年劣化によるひび割れなどを従来工法と同等以上に抑制できる。
新工法の導入により、作業の安全性と効率が大幅に向上。炭素繊維シートは従来の鋼板と比べて重量が1/60以下であり、作業員の負担が軽減される。また、1人での施工が可能となり、従来の3人以上での作業と比較して作業効率が向上する。
コスト面でも、新工法は従来工法と比較して3割程度の低減を見込んでいる。さらに、高架下に建物がある場合でも大規模な撤去・復旧が不要となり、工期の短縮も可能となる。JR東海は2024年9月から順次、この新工法での施工を進めていく予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)