【株式市場特集】金価格高騰で脚光を浴びる関連株、リデュース・リユース株に注目

■日本の埋蔵隠れ資産66兆円を狙え!金価格上昇で活況を呈するリユース市場

 今週のコラムは、金価格関連株に「ラストリゾート(最後の拠り所)」の役割を期待することにした。今3月期業績を上方修正した住友金属鉱山<5713>(東証プライム)などの産金株はもちろん、貴金属回収のリデュース株、貴金属買い取り・再販のリユース株などに広く網を張り、きたるべく本震、余震、相場のアップサイド、ダウンサイドに備えたい。

■業績上方修正の住友金鉱をリード役にリデュース株にもチャンス再来

 住友金鉱は、今3月期業績を上方修正して前期比増益転換率を拡大させたが、この想定想定金価格は、期初予想の1トロイオンス=2000ドル(前期実績1989ドル)を2159.4ドルに引き上げた。しかし前週末23日のニューヨーク商品取引所の金先物価格は、2546.3ドルと3日ぶりに反発して返ってきてこの想定価格を上回っている。鉱石1トン当たり平均金量が約20グラムとなる世界最高品位の菱刈鉱山に加え、今年8月2日には同社が39.7%出資するカナダのコテ金鉱山の商業生産も開始している。コテ金鉱山は今年の生産金量を6.9トンと予定している。黒鉱鉱床開発のDOWAホールディングス<5714>(東証プライム)、各国政府が発行する地金型金貨や純金積立を扱う三菱マテリアル<5711>(東証プライム)とともに産金株相場をリードしよう。

 リデュース株では、今3月期第1四半期の好決算発表から年初来高値追いとなった松田産業<7456>(東証プライム)が、牽引役となりそうだ。中外鉱業<1491>(東証スタンダード)、イボキン<5699>(東証スタンダード)、アサカ理研<5724>(東証スタンダード)、AREホールディングス<5857>(東証プライム)などへの注目度が高まろう。

■リユース株は66兆円の「隠れ資産」争奪戦で業績上方修正が続々

 リユース株の先行株は、BuySell Technologies<7685>(東証グロース)である。同社は、今年8月14日に今12月期業績の2回目の上方修正と増配、さらに骨董・古美術のリユース事業を展開しているレクストホールディングス(大阪市中央区)の完全子会社化(投資総額82億4000万円)を同時発表し、年初来高値追いとなっている。しかしコメ兵ホールディングス<2780>(東証スタンダード)とトレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)も敗けてはいない。両社とも、第1四半期段階で早くも今期通期業績を上方修正し増配を発表している。コメ兵HDは、日本のリユース・カルチャーを米国で展開すべく今年7月に米国子会社を設立した。

 日本の家計には埋蔵されている「隠れ資産」は約66兆円とも推定されており、金価格の上昇により目を覚ましつつありこの争奪戦が繰り広げられることになる。前記3社のほか買取王国<3181>(東証スタンダード)、ハードオフコーポレーション<2674>(東証プライム)、ゲオホールディングス<2681>(東証プライム)、シュッピン<3179>(東証プライム)、テイツー<7610>(東証スタンダード)などに活躍場面が期待される。フリマアプリのメルカリ<4385>(東証プライム)も、米国事業では苦戦しているが、この一角に食い込む展開も想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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