■日経平均、激震続く!本震か余震か—市場は振り回される
8月5日に日経平均株価が過去最大の下落幅を記録し、翌日には逆に最大の上昇幅を見せるなど、大激震が続いている。しかし、本震と余震の区別がつかず、さらなる大波が襲うのか、それともエネルギーは既に消化されたのかは不透明である。このような不安定な市場状況が続くなか、株価は依然として上下に揺れ動き、投資家は振り回されている。
■株価乱高下の背景、日銀とFRBの影響力が試される時
市場の混乱の背後には、日銀やFRB(米連邦準備制度理事会)、為替相場、米国経済の先行き不安など、複数の要因が絡み合っている。FRBは9月17日、18日にFOMCを、日銀は9月19日、20日に金融政策決定会合を予定しており、これらの会合でどのような政策が示されるかが注目されている。とりわけ、FRBのパウエル議長が9月の利下げを示唆したことにより、米株価が史上最高値を更新し、円高・ドル安が進行した。これにより、週明けの東京市場での動向に注目が集まっている。
日銀に関しても、7月31日の植田総裁のタカ派発言と、副総裁のハト派発言が交互に行われ、円キャリートレードの巻き戻しと再開が繰り返されている。この総裁と副総裁の発言の使い分けが市場に影響を与え、9月相場にも引き続き影響を及ぼす可能性がある。さらに、9月には米国大統領選挙に向けたテレビ討論会や、日本の政局動向が控えており、これらの政治イベントが新たな震源地となるリスクも無視できない。
■金への逃避か、株式市場でのリスクオンか—投資家の選択肢
9月相場は、「二日新甫」から始まり、相場アノマリーに従えば、リスクオンとリスクオフの間で揺れ動く展開が予想される。特に、生成AI半導体トップのエヌビディアの決算発表が予定されており、その結果次第では、コア銘柄の扱いが変わる可能性がある。このような不透明な状況下で、安全資産への逃避、特に金への投資が注目される。金価格は、株価が暴落した8月にも逆行高を記録しており、今後もその動向に注目が集まるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)