量子コンピュータが現実のものに?6万量子ビットで実用的な計算が可能に―大阪大学と富士通

■日本の技術が世界をリード!量子コンピュータ開発で画期的な進展

 大阪大学と富士通<6702>(東証プライム)は8月28日、量子コンピュータの早期実用化に向けて共同開発を進めている「STARアーキテクチャ」の性能を飛躍的に向上させる新技術を開発したと発表。位相回転操作時の精度向上技術と量子ビットの効率的な操作手順を自動生成する技術により、計算規模を大幅に拡大することに成功した。

 これらの新技術により、6万量子ビットを用いて、現行コンピュータで約5年かかる物質のエネルギー推定計算をわずか約10時間で実行可能になることを示した。この規模は、早ければ2030年頃に実現すると期待されている。これにより、量子コンピュータが現行コンピュータよりも速く問題を解決できる量子優位性の実現方法を初めて示すことに成功した。

 今回の成果は、材料開発や創薬などの様々な分野で技術革新を加速させることが期待される。特に、高温超伝導体開発のためのハバードモデルのより大規模な解析が可能になるなど、電力インフラの送電ロス削減などにもつながる可能性がある。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年12月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

ピックアップ記事

  1. ■業績上方修正、増配、自己株買い…メガバンクが躍進  同コラムでは、11月11日付けで業績を上方修…
  2. ■サンタクロースはGPIF?日経平均急騰の背景と、日米中銀の思惑  突如、「餅つき相場」、「クリス…
  3. ■低位株と割安銘柄で挑む12月決算市場  12月期決算銘柄の師走相場では、業績を上方修正し増配を発…
  4. ■師走相場、守りと攻めの二刀流で挑む年末投資戦略  「守るも攻めるも」あと1カ月である。師走相場が…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る