■製紙副産物からバイオ燃料を生み出す新技術
Green Earth Institute(GEI)<9212>(東証グロース)と大王製紙<3880>(東証プライム)は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成と委託を受け、「バイオものづくり革命推進事業」における製紙産業素材を活用したバイオ燃料や樹脂原料の商用生産に向けた研究開発を進めている。今回、両社はバイオリファイナリー技術の事業化に向けた共同開発契約を締結。
GEIは同プロジェクトで菌体開発、発酵プロセス、分離精製プロセスの研究開発と実証を担当し、大王製紙は木質バイオマスや古紙、廃棄物を原料とした化成品の製造プロセスを進める。具体的には、SAFやバイオ燃料の原料となる第二世代バイオエタノールやアミノ酸、生分解性バイオ樹脂原料の生産を見据えている。これにより、GEIは菌体の開発や生産プロセスの最適化、スケールアップに取り組む。
今回の共同開発契約は、製紙工場におけるバイオリファイナリー事業の社会実装を目指しており、GEIは「グリーンテクノロジーを育み、地球と共に歩む」という経営理念に基づき、バイオエコノミーの実現と脱炭素社会への貢献を目指していく。今回の契約がGEIの業績に与える影響は軽微であるが、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)