■伝票作成や給与計算が負担、法改正への対応も課題に
ミロク情報サービス(MJS)<9928>(東証プライム)のシンクタンクである「MJS税経システム研究所」が、企業の経理担当者362名を対象に、実施した「中小企業の経理担当者の働き方&実務の困りごと実態調査」によると、最も多くの経理担当者が困りごととして挙げたのは「伝票の作成・帳簿の記入・仕訳入力」であり、その割合は27.3%に達した。また、インボイス制度や電子帳簿保存法などの法制度改正に対する不安も24.9%と高く、経理担当者にとって大きな負担となっている。
同調査では、年商と経理担当者の人数による課題の違いも明らかにされた。年商20億円未満の企業で経理担当者が少人数の場合、特に経費精算業務が困難であるとの声が多く、逆に経理担当者が多い企業では、伝票処理や帳簿記入に関する困りごとが増加している。
さらに、有識者の考察によれば、伝票作成や帳簿記入、給与計算などの業務は、発生頻度が高く、期日厳守が求められるため、経理担当者にとって根強い課題となっている。これらの業務の効率化には、システムの活用が必要であり、社内ルールの整備が求められると指摘されている。
今回の調査結果を踏まえ、MJSでは「経理実務の3大困りごと」に焦点を当てたセミナーを開催し、中小企業の業務効率化を支援する予定である。
同調査は、全国の中小企業における経理業務の現状を反映しており、企業規模や経理担当者の人数による実務課題の違いを浮き彫りにしている。セミナー(MJSのサイトを参照)では、こうした課題の改善策について具体的な提案がなされる予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)