大上げ、大下げ後の小幅モミ合いはあなどるな=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)※最新の情報に修正を加えてあります。

■大上げ、大下げ後の小幅モミ合いはあなどるな

大きな上昇や下落の後に株価が小幅に動くことがありますが、これを軽視してはいけません。新しい材料が出てチャートに大きな陽線や陰線が現れた後は、動きが小さくなることがよくあります。これは、先行きの動きを見極めたいという心理が働くためです。

好材料が出た場合、株価がすでにその材料を織り込んでいるのか、まだこれから反映されるのか、期待と不安が交錯します。このような判断に迷う時期には、株価の動きに注目し、相場の動きから答えを見つけることが重要です。つまり、大きな陽線の後に大きな調整がなく、小幅な下げでとどまり、もみ合っている時は再上昇が期待できるのです。

安値圏で推移していた株価が好材料で急伸した場合、長期保有者は先高を期待するよりも、まず売りたくなるものです。株価低迷中に「売りたい、手放したい」という気持ちを抱えているためです。このような売り物を消化するために、急伸後に株価がもみ合うのです。そして、売りが一巡すれば再び急伸することがあります。急伸後の動きが鈍いからといって、決して軽視してはいけません。

逆に、悪材料で大きく下げた後に戻りが小さい場合は注意が必要です。その悪材料がまだ完全に織り込まれていない可能性があります。「大きく上げた後の小幅な押しは買い」、「大きく下げた後の小幅な戻りは売り」という心構えで相場を見てください。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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