【今日の言葉】底打ち確認のできていない中国経済

今日の言葉

『底打ち確認のできていない中国経済』=19日発表の中国の今年7~9月GDPは昨年の同じ時期と比べて6.9%の伸びだった。アメリカのプラス3.9%(4~6月)、日本のマイナス1.6%(4~6月)などと比べると立派なものではある。

しかし、中国経済は2ケタ台の高い伸び率から右肩下がりの過程にあること、中国政府が自信を持って掲げた7%ラインを下回ってきたところに心配がある。中国政府は7%をわずか0.1ポイント下回っただけだと言うが、重要な点は「底打ち」が確認できていれば誤差の範囲内として消化できるが、底打ちの確認できていないところにマーケットは中国に対し不安を持っている。

国際金融協会が発表した数字では中国など新興国(主要30カ国)の資金流出が1988年以来27年ぶりの規模になっているという。とくに、海外資金に頼ってきた中国は他国のマネーに依存した経済運営が難しくなっている。しかも、アジア、アフリカへ大判振る舞いの投資が焦げ付いている心配さえある。かつて、日本もアジアへ出て行ってやられたのと似ているのではないか。

アジアの経済減速による中国への影響は、むしろこれからではないだろうか。中国ショックは8月の第1ステージに続いて、遠からず第2ステージが待っているように思われる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る