■日経平均800円高、裁定取引などにともなう機械的な買いも
日本製鉄<5401>(東証プライム)は9月19日、続伸基調で始まり、取引開始後は3135.0円(79.0円高)まで上げて約2週間ぶりに3100円台を回復している。米利下げと円安を受けて日経平均が取引開始後に800円高となり、裁定取引などにともなう機械的な買いが入ったとみられるほか、米USスチール買収を巡り、「日鉄、USスチール買収計画を再申請」(日本経済新聞9月19日付朝刊)と伝えられたことも買い材料になっているようだ。
米USスチール買収を巡る再申請の報道を受け、投資家関係者からは、米大統領選への影響を回避できるため、より穏便な形でコトを進めやすくなる、といった見方が出ている。また、8月初旬に発生した日経平均の下げ幅が過去最大となった急落相場についても、一部の推測では、日本勢の米国進出を快く思わない立場の米系大手ファンドによる仕掛け売りが入って亀裂を大きくさせたとの見方が出ている。この見方に従うとすれば、今回の日本製鉄の再申請により、日本株が叩かれる要因が後退することにもなる。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)