■吸着だけでなく分解も可能に、地下水・土壌汚染対策に期待
奥村組<1833>(東証プライム)と名古屋大学は9月20日、人体に有害な有機フッ素化合物(PFAS)を超強力酸化触媒を用いて浄化する技術を開発し、特許を出願したと発表。この技術は、名古屋大学の研究グループが開発した金属錯体担持カーボン触媒を使用し、PFASを酸化分解するもの。共同研究により、汚染された河川水から99%以上のPFOAを除去しつつ、その一部を分解することに成功した。
PFASは「フォーエバーケミカル」とも呼ばれ、自然界でほぼ分解されず、人体や環境中に長く残る特性を持つ。国内外でその使用が制限されているが、河川水や地下水、土壌での汚染が問題となっている。現状の浄化方法では限界があるため、奥村組はより効果的な技術の開発を進めていた。
今後は、触媒の改良を進めるとともに、この技術を地下水や土壌の浄化工事に適用し、環境修復・保全に貢献していく予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)