日本製鉄、韓国ポスコHD株式の全量売却を決定、戦略的提携は継続

■売却時期は未定、財務への影響は今後発表

 日本製鉄<5401>(東証プライム)は9月24日、韓国のポスコホールディングス(POSCO HD)の株式全量を売却する方針を発表した。同社が保有するPOSCO HD株式289万4712株(約1200億円)の売却は、資産圧縮による資本効率向上を目的としている。売却時期については、市場動向を見極めたうえで判断するとしている。

 両社は2000年8月に戦略的提携契約を締結し、2006年10月にはその深化と株式の相互追加取得に関する契約を結んでいた。本年8月にもこれらの契約を更新しており、今後もカーボンニュートラル、半製品の相互供給、技術交流など、両社共通の課題に取り組む方針である。日本製鉄は株式売却後も、POSCO HDとの提携施策を推進し、さらなる成果の発揮に取り組むとしている。

 この株式売却が2025年3月期の個別財務諸表に与える影響は現時点で未確定であり、公表すべき事項が発生した場合は速やかに公表するとしている。なお、連結財務諸表は国際財務報告基準(IFRS)に基づいて作成されるため、この売却による当期利益への影響はないとのことである。日本製鉄は、戦略的パートナーシップを維持しつつ、資本効率の向上を図る新たな経営戦略を打ち出したことになる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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