■配当の基準をDOE(株主資本配当率)に改め今期増配の見込み
冨士ダイス<6167>(東証プライム)は10月2日、次第に上げ幅を広げる相場となり、午前11時過ぎには816円(26円高)まで上げて現在高。約1か月半ぶりに戻り高値を更新している。超硬工具や超硬製金型の専業大手で、石破新首相が推進する「防衛力強化」「防災庁の設置」が事業環境に追い風との期待が出ている。また、2日は、イランがイスラエルを攻撃したと伝えられて大平洋金属<5541>(東証プライム)や三菱マテリアル<5711>(東証プライム)、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>(東証プライム)などの金属関連株が軒並み値上がりしており、冨士ダイスの株価もこうした値動きになったとの見方が出ている。
8月に発表した第1四半期決算(2024年4~6月・連結)は、一部分野での在庫調整の影響などで売上高が前年同期比2.9%減となり、各利益は減益だった。しかし、通期・25年3月期の業績予想は前回予想を継続し、売上高は前期比7.2%増、営業利益は同6.4%増、親会社株主に帰属する当期純利益は同17.0%増とした。配当については、新中期経営計画で配当の基準を配当性向からDOE(株主資本配当率)に改めた。年間配当は1株40円の予定(前期比8円の増配)とした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)