【注目銘柄】カドス・コーポは新規上場来高値からの調整幅の半値戻し達成、更なる上昇に期待

■4期ぶり過去最高純益更新と大幅増配を手掛かりに押し目買い交錯

 カドス・コーポレーション<211A>(東証スタンダード)は、前日2日に55円安の2590円と反落した。イランによるイスラエルへのミサイル攻撃で地政学リスクが高まり、日経平均株価は843円安と大幅反落し、東証スタンダード市場指数も1.06%安と反落したことが響き、今年8月につけた上場来安値1680円から大きく底上げしていた同社株にも目先の利益を確定する売り物が出た。ただこの日の取引時間中につけた2566円からはやや引き戻して引けており、同社の今2025年7月期の純利益が、4期ぶりの過去最高更新と予想され、配当も年間130円へ大幅な連続増配を予定していることを手掛かりに押し目買いも交錯した。テクニカル的にも、今年7月の新規株式公開(IPO)時につけた上場来高値3355円から上場来安値1680円までの調整幅の半値戻しを達成しており、依然として相場格言の「半値戻しは全値戻し」期待を高めフォローの材料視されている。

■独自のマッチングシステムで受注残は大幅増となりなお受注攻勢

 今2025年7月期業績は、売り上げ67億円(前期比3.5%増)、営業利益6億8500万円(同7.5%増)、経常利益6億7400万円(同12.1%増)、純利益4億3900万円(同8.3%増)と続伸が予想され、純利益は、2021年7月期の過去最高(4億1500万円)を4期ぶりに更新する。同社は、土地オーナーのニーズを優先してテナント企業のニーズとマッチングさせる「カドスLANシステム」によりナショナル・チェーンのコンビニエンスストアやドラッグストア、飲食店などの流通店舗を受注して設計・建設する独自のビジネスモデルを展開しており、前期末の受注残高が、前々期末比81.2%増と好調に推移し、次期繰越工事高が19億1700万円となり、今期も山陽道3県の人口10万人超の22都市をターゲットに新規支店を開設するなど受注活動を積極化させることが要因となる。

 今期配当は、中期的に配当性向を30%とする配当政策に従って年間130円(前期実績85円)へ連続増配を予定している。この大幅増配による年間配当利回りは、5.01%に高まり、東証スタンダード市場の高配当利回りランキングの第45位にランクインする。

■「半値戻しは全値戻し」でPER5倍、PBR0.6倍、配当利回り5%の修正に弾み

 株価は、2900円を公開価格にIPOされ3210円で初値をつけ、上場来高値3355円へ上値を伸ばしたが、直後に日経平均株価が、4451円安と過去最大の下落幅となった急落相場に巻き込まれて上場来安値1680円に突っ込んだ。同安値は、公開価格を下回り売られ過ぎとして底上げ、今期業績の続伸・大幅増配予想も加わってストップ高を交えて公開価格を視界に捉えた。PERは5.9倍、PBRは0.63倍と割安で、テクニカル的にも上場来高値から上場来安値への調整幅の半値戻しをクリアしており、相場格言の「半値戻しは全値戻し」通りに上場来高値奪回に弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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