【どう見るこの株】リビングPFは新規介護施設オープンで連続3ケタ増益業績を見直し3連騰

 リビングプラットフォーム(リビングPF)<7091>(東証グロース)は、前日7日に5円高の1023円と3営業日続伸して引け、8月5日につけた年初来安値924円からのリバウンド幅を拡大させた。今年10月1日に介護施設と障害者施設のオープンを発表しており、成長戦略に弾みがつくとして今2025年3月期の経常利益の連続3ケタ増益予想を手掛かりに割安株買いが増勢となった。テクニカル的にも、1カ月超にわたる25日移動平均線水準での三角保ち合いが煮詰まり感を強めており、上放れ期待を高めフォローの材料視されている。

■今期は介護施設4棟、障害者グループホーム5棟開業もまだ通過点

 10月1日に同社グループ会社がオープンさせた介護施設は、住宅型有料老人ホーム「ライブラリ松戸上本郷」で居室数は70室である。また同じくオープンさせた障害者施設は、障害者グループホーム「サニースポット淵野辺北」で居室数は20室となっている。同社は、今期に介護施設を4棟(定員236名)、障害者グループホームを5棟(同100名)開業を予定しているが、中期経営計画では、2027年3月期までに介護施設を20棟(同868名)、障害者施設を27棟(同540名)開業することを計画しており、成長戦略に拍車が掛かることになる。

 一方、今2025年3月期業績は、売り上げ189億6500万円(前期比13.8%増)、営業利益5億300万円(前期は8100万円の赤字)、経常利益4億6100万円(同2.33倍)、純利益3億5700万円(同88.7%増)と連続の大幅増益を見込んでいる。今年8月に発表した今期第1四半期(2024年4月~6月期、1Q)業績は、売り上げ45億6400万円(前年同期比15.3%増)、営業利益4200万円(同54.5%増)、経常利益6500万円(同5.2%減)、純利益4700万円(同1.0%増)で着地し、通期予想業績に対して低利益進捗率にとどまったが、介護・障害者支援事業の報酬改定では準備が整った事業所から順次申請し、新規入居も月間100人ベースで安定化して空室率が低下し、第2四半期・第3四半期とエネルギー・食料品価格上昇の価格転嫁や稼働率向上が続き、障害者支援事業も1Qに初めて黒字化したことから、期初予想を据え置いた。

■25日線出没の三角保ち合いが煮詰まりPER12倍の修正で年初来高値目指す

 株価は、年初来高値1567円から前期業績の下方修正が響いてストップ安を交えて970円と売られ、今期業績の連続大幅増益予想で今年5月に1300円までリバウンドしたが、日経平均株価が、過去最大の下落幅となる全般相場急落のなか年初来安値924円と再調整した。同安値から売られ過ぎとして底上げ、25日移動平均線を出没する三角保ち合いを続け煮詰まり感を強めてきた。PERは12.7倍と割安であり、戻り高値1300円奪回から年初来高値1567円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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