シナネンHD、グループ会社のシナネンファシリティーズがGreenphard Energy社と資本業務提携

■IoT、AIを活用した電力の需給調整システムの活用で協業

 シナネンホールディングス<8132>(東証プライム)は9日、子会社で、環境ソリューション事業に取り組むシナネンファシリティーズ(埼玉県桶川市)が、株式会社Greenphard Energy(東京都港区)との間で、電力ソリューション事業での資本業務提携を発表した。

■業務提携の経緯

 シナネンファシリティーズは、環境ソリューション事業のほか、空調設備をはじめとする住宅設備機器の設計・施工も展開している。Greenphard Energy社は、電力需要家と電力供給側の両サイドに対し、最先端のIoT、AIを活用した電力テクノロジー・ソリューションを提供している。その中で、空調設備、冷蔵・冷凍設備に導入し、電力利用を最適化できるIoTユニットも提供している。

■業務提携の内容

 同提携により、Greenphard Energy社が有するインテリジェントIoT技術(※1)および電力アグリゲーションソリューションと、シナネンホールディングスグループにおけるPPA(※2)スキームなどを組み合わせ、需要家である法人顧客の空調設備、冷蔵・冷凍設備に対し、電力需給に応じた最適な制御を図る。これにより、デマンドレスポンス(※3)を通じて、制御対象となる空調設備、冷蔵・冷凍設備を分散型エネルギー源(DER)(※4)として活用することが可能となり、電力需給効率の最大化を目指す。

 そして、シナネンファシリティーズは設備工事事業のノウハウを活用し、Greenphard Energy社のIoTユニットの設置工事などを効率的に行うとしている。

(※1)インテリジェントIoT技術:Greenphard Energy社の技術の一つで、顧客が所有する冷凍庫、冷蔵庫、空調機器等のDERに機器制御端末を設置し、外気温や機器特性を踏まえた需要予測に基づく最適制御により電力消費を最小化すると共にバーチャルパワープラントの電力リソースを創出する。
(※2)PPA:「Power Purchase Agreement」の略称で、「電力購入契約」と訳される。電力の需要家(企業や自治体、自宅など)が所有する建物の屋根や遊休地をPPA事業者に貸し、そこに太陽光発電設備を設置して再生可能エネルギー電気を調達するシステム。
(※3)デマンドレスポンス:消費者が生産設備や自家用発電機などを制御・活用することで、電力需要を変化させ需要と供給のバランスをとること。
(※4)分散型エネルギー源(DER):需要家が各地に分散して所有しているエネルギー源のことで、一般企業や家庭に設置された太陽光発電システムや蓄電池、電気自動車などの設備が含まれる。

 シナネンファシリティーズは、同提携を通じて、設備工事の側面からインテリジェントIoT技術の普及拡大を支えることによって、電力需要家である法人の顧客における電力利用の最適化を図り、脱炭素社会の実現に貢献するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■神戸大学との共同開発で年間2.2万トンのCO2削減を目指す  セブン&アイ・ホールディングス<3…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■1500を超えるエピソードが語る  日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)グループ…
2024年10月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1.  政局の不安定化や予想外のノーベル賞受賞など、「ざんねん」な展開が続いた前週から一転、今週は企業業績…
  2. ■東証取引時間延長も視野に、証券各社の業績に注目集まる  前週は石破内閣の解散や選挙関連銘柄の低迷…
  3. ■証券株決算速報値が占う、今週の企業業績発表の行方  前週は、やや「ざんねん」な1週間であった。ま…
  4. ■地政学リスクに備え、関連セクターへの投資検討が急務に  中東情勢の緊迫化に伴う株式市場の反応を分…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る