マルマエは25年8月期大幅増収増益予想

(決算速報)
 マルマエ<6264>(東証プライム)は10月11日に24年8月期業績(非連結)を発表した。FPD分野が好調だったが、半導体分野の市場停滞の影響で大幅減収減益だった。25年8月期は半導体分野の受注回復により、一転して大幅増収増益予想としている。収益回復基調を期待したい。株価は安値圏でモミ合う形だが調整一巡感を強めている。25年8月期大幅増収増益予想を評価して反発を期待したい。

■24年8月期は大幅減収減益、25年8月期は一転して大幅増収増益予想

 24年8月期の業績(非連結)は、売上高が23年8月期比30.9%減の47億49百万円、営業利益が81.8%減の1億56百万円、経常利益が94.6%減の42百万円、当期純利益が97.2%減の19百万円だった。概ね前回予想(24年9月12日付の上方修正値)水準で着地した。配当は23年8月期比6円減配の30円(第2四半期末10円、期末20円)とした。

 全社の受注高は0.6%増の51億97百万円(内訳は半導体分野が13.4%増の37億94百万円、FPD分野が72.6%増の13億14百万円、その他分野が91.7%減の88百万円)だった。半導体分野の受注高を四半期別に見ると第1四半期が6億39百万円、第2四半期が8億49百万円、第3四半期が11億80百万円、第4四半期が11億26百万円で回復基調となっている。

 分野別の売上高は、半導体分野が21.5%減の35億58百万円、FPD分野が30.2%増の10億08百万円、その他分野が97.0%減の41百万円だった。半導体分野は通期ベースで大幅減収だが、在庫調整進展によって消耗品の受注が回復傾向となった。FPD分野はOLED向けが好調に推移した。その他分野は太陽電池製造装置部品の受注遅延が影響した。利益面は売上減少と稼働率低下で大幅減益だった。なお受注損失引当金は46百万円減少した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高11億17百万円で営業利益22百万円の損失、第2四半期は売上高9億23百万円で営業利益56百万円の損失、第3四半期は売上高13億04百万円で営業利益1億02百万円、第4四半期は売上高14億05百万円で営業利益1億32百万円だった。第2四半期がボトムとなって回復傾向である。

 25年8月期の業績(非連結)予想は売上高が24年8月期比60.0%増の76億円、営業利益が10倍の16億円、経常利益が36倍の15億円、そして当期純利益が56倍の10億65百万円としている。配当予想については24年8月期と同額の30円(第2四半期末15円、期末15円)としている。予想配当性向は35.6%となる。

 分野別売上高の計画は半導体分野が73.1%増の61億58百万円、FPD分野が21.4%増の12億24百万円、その他分野が5.3倍の2億18百万円としている。事業環境については、半導体分野では在庫調整の進展や新規顧客からの受注品種拡大を見込み、不足設備の拡充と人員採用を急ぐ。FPD分野はOLED関連の高水準の受注が継続する見込みであり、シェア拡大戦略を継続する。その他分野は、中国PV向けの引き合いが多いものの、受注が未確定のため予算への織り込みが困難としている。

 25年8月期は半導体分野の受注回復により、一転して大幅増収増益予想としている。収益回復基調を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は安値圏でモミ合う形だが調整一巡感を強めている。25年8月期大幅増収増益予想を評価して反発を期待したい。10月11日の終値は1488円、今期予想PER(会社予想のEPS84円16銭で算出)は約18倍、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約2.0%、前期実績PBR(前期実績のBPS566円10銭で算出)は約2.6倍、そして時価総額は約194億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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