■多様な血液がん患者を対象に、高い安全性と有効性期待
カルナバイオサイエンス<4572>(東証グロース)は10月21日、血液がんを対象とした次世代型BTK阻害剤AS-1763のフェーズ1b試験において、用量拡大パートの投与を開始したと発表。米国での多施設共同試験において、高い安全性と忍容性、十分な血中薬物濃度、高い全奏効率が確認されたことから、予定を前倒しして開始に至った。
用量拡大パートは、慢性リンパ性白血病・小リンパ球性リンパ腫、B細胞性非ホジキンリンパ腫、ピルトブルチニブ投与歴のある患者を対象とした3つのコホートで構成される。各コホートで安全性、有効性、薬物動態を評価し、フェーズ2試験の推奨用量を決定する計画である。
AS-1763は、野生型および薬剤抵抗性変異型BTKの両方を阻害する経口投与可能な化合物である。既存の共有結合型BTK阻害剤で問題となっている薬剤耐性への対応が期待され、欧州血液学会での初期データ発表では、複数の標準的な全身療法による前治療歴を有する患者に対する有効性が示唆されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)