朝日ラバー、25年3月期業績予想を下方修正も配当予想は据え置き、低PBRも評価材料で下値限定的

(業績修正速報)
 朝日ラバー<5162>(東証スタンダード)は10月30日に25年3月期第2四半期累計および通期連結業績予想の下方修正を発表した。主力の自動車関連製品の受注が計画を下回ることに加え、生産合理化につながる設備投資コストの増加なども影響する見込みだ。なお配当予想は据え置いた。株価は反発力が鈍く安値圏でモミ合う形だが、需要回復遅れは織り込み済みと考えられる。1倍割れの低PBRも評価材料であり、下値限定的だろう。なお11月8日に25年3月期第2四半期決算発表を予定している。

■25年3月期業績予想を下方修正、配当予想は据え置き

 下方修正(10月30日付)後の25年3月期の連結業績予想は、第2四半期累計(中間期)の売上高が前期比10.0%増の36億94百万円、営業利益が48百万円の損失(前期は11百万円)、経常利益が57百万円の損失(同35百万円)、中間純利益が86百万円の損失(同55百万円)、通期の売上高が2.5%増の73億63百万円、営業利益が36百万円(同1億56百万円)、経常利益が28百万円(同1億95百万円)、当期純利益が10百万円(同1億33百万円)とした。

 期初計画(24年5月14日公表)に対して、第2四半期累計は売上高を1億40百万円、営業利益を1億65百万円、経常利益を1億68百万円、中間純利益を1億64百万円、通期は売上高を4億09百万円、営業利益を2億45百万円、経常利益を2億35百万円、当期純利益を1億73百万円、それぞれ下方修正した。

 工業用ゴム事業において、主力の自動車関連製品ASA COLOR LEDの受注が、主要採用先の国内自動車メーカーの海外展開低迷の影響で計画を下回ることに加え、機能性ゴム製品の開発品の立ち上げに関するコストの増加、生産合理化につながる設備投資コストの増加なども影響する見込みだ。なお配当予想は据え置いた。

■株価は下値限定的

 株価は反発力が鈍く安値圏でモミ合う形だが、需要回復遅れは織り込み済みと考えられる。1倍割れの低PBRも評価材料であり、下値限定的だろう。10月30日の終値は531円、今期予想連結PER(会社予想の連結EP2円19銭で算出)は約242倍、今期予想配当利回り(会社予想の20円で算出)は約3.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1105円64銭で算出)は約0.5倍、そして時価総額は約25億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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