【マーケットセンサー】「名古屋銘柄」再評価、個人投資家への期待高まる
- 2024/11/1 08:35
- コラム
■名証単独と重複上場銘柄の割安感と利回りに注目
名証に上場する名古屋銘柄には、個人投資家にとって非常に魅力的なバリュー株が揃っている。特に名証プレミア市場、メイン市場、セントレックス市場には、低PER・PBRで高配当の銘柄が数多く含まれており、値ごろ感も十分だ。東証と重複上場している銘柄は流動性を高めるための措置がとられており、名証単独上場銘柄ともども、投資家の関心を集めることは間違いない。
まず注目されるのは、名証プレミア市場に上場する愛知電機<6623>(名証プレミア)や岡谷鋼機<7485>(名証プレミア)といった企業である。愛知電機は、プリント配線板事業が好調で業績の上方修正が行われ、PERは7倍台、PBRは0.5倍、配当利回りも3.97%とバリュー性が高い。創業300年を超える老舗の岡谷鋼機も、PER5倍台、PBR0.3倍と割安で、今後の動向が注目される。
また、名証にはPERが低いことで注目を集める銘柄も多く、アークコア<3384>(名証ネクスト)、バルクホールディディングス<2467>(名証ネクスト)、MIEコーポレーション<3442>(名証メイン)、中央製作所<6846>(名証メイン)、知多鋼業<5993>(名証メイン)などが代表的である。これらの銘柄は今期の業績を上方修正しており、高配当利回りの株としてはガイアックス<3775>(名証ネクスト)、ヤガミ<7488>(名証メイン)、日本デコラックス<7950>(名証メイン)がベスト3に位置している。また、地元を拠点とする地銀株にも低PBRの銘柄があり、注目に値する。
さらに、今年に入ってからは東証と名証の重複上場銘柄が増え、トーヨーアサノ<5271>(東証スタンダード)、川上塗料<4616>(東証スタンダード)、イトーヨーギョー<5287>(東証スタンダード)などがその例である。これらの銘柄はPER7~10倍と、非常に割安な評価を受けており、バリュー株投資家にとって魅力的な選択肢となっている。同時上場IPOでは、PER13倍台のアスア<246A>(東証グロース、名証ネクスト)や8倍台のケイ・ウノ<259A>(名証ネクスト)が含まれ、セカンダリー市場での人気再燃が期待されている。
名証単独・重複上場銘柄の多くが割安で高配当利回りを提供していることは、個人投資家にとって大きな魅力である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)