フジテック、エレベーター据付作業を革新する清掃装置を開発、工期短縮と作業環境改善を同時実現

■水性洗浄液採用で環境負荷も低減

 フジテック<6406>(東証プライム)は11月6日、エレベーター据付作業における重労働であったガイドレールの清掃を省力化する新装置を開発したと発表。「ガイドレール清掃装置」と名付けられたこの機器は、水性洗浄液の噴霧とスクレーパーによる防錆剤除去を自動化し、2025年1月より国内の標準型およびオーダー型エレベーターの据付現場に導入される。

 従来、手作業で行われていたガイドレールの防錆剤除去作業は、1台あたり延べ数十から数百メートルに及ぶ単調な重労働であった。新装置の導入により、作業時間が約30%短縮されるとともに、作業者は技術を要する高度な作業に注力できる環境が整備される。装置は約20kgの重量で、昇降路頂部から吊り下げて使用する仕組みとなっている。

 この開発は、同社の中期経営計画「Move On 5」における生産性向上施策の一環として実施された。2022年4月に設立されたフィールドエンジニアリング本部が中心となり、据付のベテラン技術者とエレベーター開発者が協力して完成させた。同社は既に「ユニット化工法」や「ムービングプラットフォーム工法治具」などの革新的な工法を導入しており、標準機種において従来比約1割の工期短縮を達成している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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