NECとAGC、景観と環境に配慮したサステナブル5G基地局の実証に成功

■BIPVとガラスアンテナの活用により、屋内設置型の基地局で通信を確立

 NEC<6701>(東証プライム)とAGC<5201>(東証プライム)は11月11日、建材一体型太陽光発電ガラス(BIPV)とガラスアンテナを組み合わせた「景観配慮型サステナブル基地局」の実証実験を実施し、通信の確立を確認したと発表。この基地局は、建物の窓ガラスの屋内側にBIPVとガラスアンテナを設置し、室内に無線機(RU)を据えることで、屋外に通信エリアを形成する新しい方式を採用している。

 5G/6Gの普及に伴うスモールセルの増加により、基地局の設置場所の確保や景観への影響が課題となっていた。同実証実験では、NEC玉川事業場内において、NEC製の5G基地局とAGC製のBIPVおよびガラスアンテナを組み合わせ、基地局の起動および継続的な稼働、通信性能、電波強度やカバレッジを確認した。

 実験の結果、5G基地局システムの約30%の電力を再生可能エネルギーによって代替できることが確認された。両社は今後、ペロブスカイト太陽電池などの次世代太陽電池の採用も視野に入れながら、基地局の設置容易性を高め、さらなる再生可能エネルギーの活用に向けて取り組んでいく。また、真に価値あるインフラの提供を目指し、次世代通信の普及および持続可能な社会の実現に向けた検討を継続していく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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