ケンコーマヨネーズは25年3月期2Q累計大幅増益、通期は再上振れの可能性

(決算速報)
 ケンコーマヨネーズ<2915>(東証プライム)は11月11日に25年3月期第2四半期累計(中間期)連結業績を発表した。供給体制が回復してタマゴ加工品の売上回復が回復したことに加え、ロングライフサラダ類や和惣菜等の価格改定効果も寄与して大幅増益だった。そして通期も大幅増益予想(8月5日付で上方修正)としている。第2四半期累計の利益進捗率が高水準であることを勘案すれば、通期会社予想は再上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は9月の年初来高値圏から利益確定売りで一旦反落したが、調整一巡感を強めている。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■25年3月期2Q累計大幅増益、通期も大幅増益予想で再上振れの可能性

 25年3月期第2四半期累計(中間期)連結業績は売上高が前年同期比6.1%増の464億55百万円、営業利益が4.1倍の31億94百万円、経常利益が3.9倍の32億72百万円、親会社株主帰属四半期(中間期)純利益が4.1倍の22億46百万円だった。供給体制が回復してタマゴ加工品の売上回復が回復したことに加え、ロングライフサラダ類や和惣菜等の価格改定効果も寄与して大幅増益だった。

 調味料・加工食品事業は、売上高(外部顧客への売上高)が7.3%増の367億21百万円で、セグメント利益(調整前営業利益)が8.4倍26億70百万円だった。売上高の内訳はサラダ・総菜類が0.9%減の106億58百万円、タマゴ加工品が26.9%増の113億60百万円、マヨネーズ・ドレッシング類が1.3%増の138億25百万円、その他が1.7%増の8億76百万円だった。サラダ・総菜類は主力のポテトサラダ等の減少で減収だった。タマゴ加工品は高病原性鳥インフルエンザ感染拡大に伴う供給制限がなくなり、売上回復した。マヨネーズ・ドレッシング類は価格改定効果に加え、量販店・外食向けマヨネーズが増加した。

 総菜関連事業等は売上高が2.3%増の93億円、利益が1.1%増の4億48百万円だった。価格改定効果に加え、高単価品の開発・販売、既存取引先への商品カテゴリー拡大などが寄与した。

 その他(ショップ事業等)は売上高が4.4%減の4億33百万円、利益が1百万円(前年同期は0百万円)だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高230億02百万円、営業利益17億35百万円、第2四半期は売上高234億53百万円、営業利益14億59百万円だった。

 通期連結業績予想(24年8月5日付で上方修正)は据え置いて、売上高が24年3月期比3.7%増の920億円、営業利益が52.6%増の45億円、経常利益が50.0%増の46億50百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が16.4%増の31億85百万円としている。配当予想(24年8月5日付で第2四半期末2円、期末2円、合計4円上方修正)も据え置いて、24年3月期比8円増配の38円(第2四半期末19円、期末19円)としている。連続増配で予想配当性向は19.2%となる。

 通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高50%、営業利益71%、経常利益70%、親会社株主帰属当期純利益71%である。第2四半期累計の利益進捗率が高水準であることを勘案すれば、通期会社予想は再上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は9月の年初来高値圏から利益確定売りで一旦反落したが、週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して調整一巡感動きを強めている。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。11月11日の終値は2200円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS197円82銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の38円で算出)は約1.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS2439円95銭で算出)は約0.9倍、そして時価総額は約362億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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