OKI、宇宙機器向け熱解析シミュレーションサービスを開始、非定常熱解析で宇宙環境の温度変動を正確に再現

■独自技術で放熱設計の高度化と短納期化に貢献

 OKI<6703>(東証プライム)グループの設計開発受託事業会社であるOKIアイディエス(OIDS)は11月26日、ロケットや人工衛星に搭載される機器向けの「宇宙機器向け熱解析シミュレーションサービス」を2024年11月27日から提供開始すると発表。このサービスは、宇宙の特殊な環境下での熱伝導を正確に解析する技術を用い、放熱設計の効率化と開発期間の短縮を目指すものである。急成長するニュースペース市場に対応する取り組みとして、2026年度には年間5000万円の売上を目標にしている。

 宇宙環境では、空冷技術が使用できず、熱伝導による放熱が重要な課題である。OIDSの新サービスでは、時間とともに急激に変化する温度分布を詳細に再現する「非定常熱解析」を活用し、設計段階での検証を可能にしている。PCBの異方性熱伝導率を簡素化したモデルを用いることで、精度の高いシミュレーションが実現され、これにより、製造コスト削減と効率的な設計が期待できる。

 OIDSは、専門チームを結成し、熱解析シミュレーションに加えて、効率的な放熱ルートや最適な機器配置を提案する。これまでのデザインサービスの実績を活かし、材料や形状の熱特性を考慮した効果的な設計が可能である。さらに、中期経営計画2025の一環として航空宇宙市場に注力し、グローバル展開を目指して宇宙品質のモノづくり力を強化している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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