JCRファーマとメディパルHD、ムコ多糖症IIIB型を標的とした革新的治療薬の臨床試験が始まる

■承認された治療法なき症候群に、医学の希望の光

 JCRファーマ<4552>(東証プライム)とメディパルホールディングス<7459>(東証プライム)は12月3日、ムコ多糖症IIIB型(サンフィリッポ症候群B型)を対象とした画期的な臨床第I/II相試験を開始したと発表。この疾患は、世界で500から1000人と推定される超希少疾患であり、現在まで承認された治療法が存在しない。JCRが開発した「JR-446」は、独自の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo®」を活用し、中枢神経障害に対するアプローチを可能にした。

 同臨床試験は、18歳未満のムコ多糖症IIIB型患者を対象とした多施設共同・非盲検試験である。試験の主な目的は、JR-446の安全性、忍容性、および潜在的有効性の評価であり、複数の用量を用いて至適な投与量を探索する。国立成育医療研究センターの小須賀基通医師は、この試験が患者の症状と日常生活を大きく変える可能性があると期待を寄せている。

 ムコ多糖症IIIB型は、NAGLU遺伝子の異常によって引き起こされる常染色体潜性遺伝疾患である。ヘパラン硫酸の脳内蓄積により、睡眠障害、言語消失、行動変化などの神経症状が急速に進行する。メディパルとJCRは、2023年9月に同治療薬の事業化に関する契約を締結し、希少疾患治療への貢献と社会への価値創出を目指している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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