接待離れが加速?飲食業倒産が過去最多に、バー・キャバレーの苦境深刻

■小規模店を中心に経営難が深刻化、年末年始の繁忙期も厳しい状況

 東京商工リサーチの調査によると、2024年1月から11月にかけての飲食業倒産件数が908件に達し、年間最多を記録した2023年の893件を既に上回った。この倒産件数は前年同期比11.0%増であり、特に人件費、食材費、光熱費といった経営コストの高騰が、小規模飲食店を中心に影響している。インバウンド需要の回復や賃金上昇といったポジティブな要素がある中で、物価高に見合う売上増を実現できない店が増加している。

 業種別では、専門料理店の倒産が224件と最多であり、前年比10.8%増を記録。また、食堂・レストラン(204件)やバー、キャバレー、ナイトクラブ(80件)が続き、特にバー、キャバレー、ナイトクラブは前年同期比66.6%増と最も高い増加率を示した。接待文化や飲み会の変化が影響していると考えられる。

 倒産形態では、再建を諦めた破産が全体の94.7%(860件)を占める。資本金1千万円未満の小規模事業者が全体の9割を占める中、人手不足や物価高の影響が直撃している。従業員確保の難航や値上げによる客離れが課題となっており、コロナ禍後の経済回復が十分に機能していないことが浮き彫りとなっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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