巴工業は25年10月期増収増益・増配予想、機械製造販売事業が大幅伸長
- 2024/12/16 09:41
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(決算情報)
巴工業<6309>(東証プライム)は12月11日に24年10月期連結業績を発表した。大幅増益・大幅増配だった。そして25年10月期も増収増益・増配予想としている。化学工業製品販売事業が販管費増加で微減益だが、機械製造販売事業の大幅伸長が牽引する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は好業績を評価する形で切り返しの動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。
■24年10月期大幅増益・大幅増配、25年10月期も増収増益・増配予想
24年10月期連結業績は売上高が23年10月期比5.0%増の521億19百万円、営業利益が16.2%増の47億03百万円、経常利益が16.0%増の47億75百万円、そして親会社株主帰属当期純利益が32.3%増の36億16百万円だった。機械製造販売事業、化学工業製品販売事業とも順調だった。配当(6月7日付で第2四半期末3円、期末3円、合計6円上方修正、12月11日付で期末19円上方修正)は、23年10月期比35円増配の145円(第2四半期末63円、期末82円)とした。大幅増配で配当性向は40.0%となる。
機械製造販売事業は売上高が横ばいの130億04百万円、営業利益が43.1%増の11億87百万円だった。売上高の内訳は需要先別には官需が1.5%減の45億15百万円、民需が23.7%増の36億26百万円、海外が12.0%減の48億62百万円で、製品別には機械が33.8%減の29億22百万円、装置・工事が36.9%増の15億77百万円、部品・修理が13.7%増の85億04百万円だった。大幅増益だった。収益性の高い部品・修理が伸長し、海外案件について前期からの繰越案件があったことも寄与した。
化学工業製品販売事業は、売上高が6.9%増の391億815百万円、営業利益が9.2%増の35億16百万円だった。製品別売上高は、合成樹脂関連が全般的な伸び悩みで14.6%減の45億23百万円、工業材料関連が建材・耐火物用途材料の好調で14.9%増の65億92百万円、鉱産関連が自動車・電子デバイス用途材料の好調で12.4%増の63億29百万円、化成品関連がコーティング用途材料の好調で12.4%増の96億33百万円、機能材料関連がパワー半導体をはじめとした半導体製造用途材料の好調で16.4%増の72億04百万円、電子材料関連が半導体組立用途材料の伸び悩みで4.7%減の46億79百万円だった。その他の洋酒が38.6%減の1億51百万円だった。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が121億38百万円で営業利益が11億20百万円、第2四半期は売上高が144億42百万円で営業利益が18億38百万円、第3四半期は売上高が132億20百万円で営業利益が9億11百万円、第4四半期は売上高が123億19百万円で営業利益が8億34百万円だった。
25年10月期の連結業績予想は、売上高が23年10月期比9.4%増の570億、営業利益が5.5%増の49億60百万円、経常利益が4.7%増の50億円、親会社株主帰属当期純利益が0.1%増の36億20百万円としている。配当予想は24年10月期比1円増配の146円(第2四半期末73円、期末73円)としている。予想配当性向は40.2%となる。
セグメント別計画は機械製造販売事業の売上高が20.0%増の156億円で営業利益が23.8%増の14億70百万円、化学工業製品販売事業の売上高が5.8%増の414億円で営業利益が0.7%減の34億90百万円としている。化学工業製品販売事業が販管費増加で微減益だが、機械製造販売事業の大幅伸長が牽引する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株価は切り返しの動き
株価は好業績を評価する形で切り返しの動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。12月13日の終値は4095円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS362円79銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の146円で算出)は約3.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3943円70銭で算出)は約1.0倍、そして時価総額は約431億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)