日本のワイン消費は10年間で約1.1倍に拡大、チリワインが3年ぶり輸入第1位

■40年間で見ると、日本のワイン消費量は約6倍に拡大

 日本のワイン消費市場は10年間で約1.1倍に成長し、着実に拡大している。キリンホールディングス<2503>(東証プライム)グループのメルシャンの発表によると、2022年のワイン消費数量は前年からほぼ横ばいの99%となったが、2012年と比較すると約110%と成長を示した。40年間で見ると、日本のワイン消費量は約6倍に拡大しており、1997年から98年の第6次ワインブームや、2012年以降の第7次ワインブームがその背景にある。特に「日本ワイン」として人気を集める日本産ブドウ100%使用の製品が注目されている。

■スパークリングワイン市場、10年間で130%の成長

 輸入ワイン市場では、チリ産ワインが3年ぶりに輸入数量1位となった。2023年は原料価格の高騰や酒税改定により、市場全体が前年比約90%に減少する中でも、チリワインが約30%のシェアを占め、フランス、イタリア、スペインなど欧州産ワインの合計が約60%の構成比となった。一方でスパークリングワイン市場においては、フランスが引き続きシェア40%でトップを維持し、シャンパン人気も相まって市場を牽引している。スパークリングワインの輸入数量は2023年に減少したものの、10年間で約130%の成長を見せている。

 国内ワイナリーの成長も目覚ましい。国税庁の調査によると、2023年1月時点の国内ワイナリー数は468場で、前年から15場増加した。地域別では山梨県が最も多く、長野県、北海道、山形県が続いている。こうした動向からも、日本ワイン市場の今後の成長に期待が寄せられている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■漁船の貯氷艙内部温度を3℃低下させる経済的な新技術  ニチモウ<8091>(東証プライム)とSP…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■研究論文3本が、世界最高峰の学会「NeurIPS(人工知能、機械学習)」と「EMNLP(自然言語処…
2024年12月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

ピックアップ記事

  1. ■上方修正・増配・自己株式取得を伴う銘柄の動向  12月期決算企業のうち、業績を上方修正し、増配や…
  2. ■年末年始相場、正念場!地政学リスクと経済指標が投資判断を左右  2024年相場も残り11日間であ…
  3. ■業績上方修正、増配、自己株買い…メガバンクが躍進  同コラムでは、11月11日付けで業績を上方修…
  4. ■サンタクロースはGPIF?日経平均急騰の背景と、日米中銀の思惑  突如、「餅つき相場」、「クリス…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る