■オフィス環境改善、教育投資など、多岐にわたる施策で従業員エンゲージメント向上
イトーキ<7972>(東証プライム)は12月23日、2024年度の従業員エンゲージメントスコアが82.5%となり、過去最高を記録したと発表。これは前年から7.8%の上昇であり、自社の魅力、仕事に対するやりがい、会社の未来に対する希望といった主要KPIすべてにおいても、前年比5%以上の上昇を達成している。同社は売上高、営業利益、ROEに加え、従業員エンゲージメントスコアを経営の重要指標として位置づけ、毎年調査を実施している。
2024年から2026年の中期経営計画では、人的資本投資として100億円を投じる計画を打ち出している。この投資は本社オフィスや研究開発拠点、生産拠点の改修などの「働く環境投資」、能力開発やリスキリングなどの「教育投資」、インターナルコミュニケーション強化などの「エンゲージメント投資」の3分野に戦略的に配分される。特にオフィス投資においては、日本橋本社オフィスの定期的な大規模リニューアルを実施し、生産性実感が44%増加するなどの成果を上げている。
人材育成面では、2022年より従業員の主体的な参加を促す選択型研修や階層別研修を導入し、2023年度には従業員一人当たりの教育訓練費を2021年度比で約2倍に増額している。また、デジタル社内報での約15のコーナー展開や、リアルイベント開催、有志コミュニティ活動支援など、ハイブリッドなアプローチでインターナルコミュニケーションの強化を図っている。これらの取り組みにより、インターンシップ応募率が40%増加、経験者採用応諾率が10%増加するなど、採用面でも好影響が表れている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)